誰をデートに誘うか決めるとき
...の脳活動を調べた研究が掲載されてました。
非常に重要で切実な選択(笑),関連する脳部位はどこでしょうか。
そういった判断も意志決定,個人的な選択,「反応選択(response selection)」のひとつですね。
18人(男性9人,女性9人)の(heterosexualな)成人が実験に参加しました。
課題は,画面にふたり(または3人)の人物の顔写真が提示され,
1)同性なのはどの写真の人物か,
2)ディナーデートにどの人物を誘うか,
を判断。結果を比較検討した。
どちらの「選択」でも,運動前野背外側部(PMd),上前頭回(BA8)の内側,頭頂皮質後部に活動がみられた。
そして肝心の「デートに誘う」選択は,
右の側頭皮質腹側部,前部帯状回背側部,上前頭回/pre-SMA内側部で,相対的に強い活動がみられ,さらに
この選択時にのみに活動したのは,両側の腹外側前頭前皮質・島(とう)部(BA47),傍帯状皮質(BA32)だったという。
島部の活動は「個人的な好み」に関わり,傍帯状皮質の活動は「社会的認知」に伴うものと考察されている。
#実際のところ,きわめて「個人的な好み」による判断だし,
#「相手は自分に好意を持っているかどうか」相手の心を読むことをしているし,
#「前の彼女とデートする時のことを思い出したり」自己参照的な心の働きがありそう。
#でも結局,「なぜ」そちらを選ぶのか,理由みたいなところはウヤムヤな感じが...
#この結果を知っても,デート誘いの成功率が上がるわけでも,下がるわけでもありませんよね。
#脳のことを知っていても,パフォーマンスが変化するわけではない,良い例として使えそうなネタ
Turk DJ et al.
From facial cue to dinner for two: the neural substrates of personal choice.
NeuroImage 22: 1281-1290, 2004.
Event-related; fMRI; Choice; Response selection; Social cognition
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