臨床心理学演習I(学類)2-1
今学期は,大学生を対象(被験者)とした,臨床心理学に関わる内容を扱った実験的研究(質問紙でなく)を,
Behaviour Research and Therapy / Cognitive Therapy and Researchの2003年論文からピックアップして読む(受講生による発表,質疑)という内容です。
先学期自分がんばったので,今学期と来学期は受講生さん達にがんばってもらおうと...
今日は髙橋さん担当で,
Behav Res Ther 41(2003)555-572.
Mansell W et al.
Internal versus external attention in social anxiety: an investigation using a novel paradigm.
でした。
社会(スピーチ)不安傾向の高低によって,注意が外的か内的かのバイアスが変わるということは知られています。
しかし,従来の研究では「間接的」だった。
そこで,外的・内的傾向を,同一実験内で両方とも測定しようという目的。
課題自身は,非常に単純なprobe detection task。
外的傾向を視覚的ターゲット検出で,内的傾向を指先に与えられる振動の検出で測定する。
反応時間が短くなればそちらに注意が向いていることの指標となる。
結果は,うまいこと測れました(笑)
スピーチ不安傾向が高い者は,あらかじめ「後に評価される」と告げられると,
課題において注意が内的になる(=振動検出の反応時間が短くなる)。
"belief ratings"や,特性不安・抑うつ傾向などを共変量とする共分散分析の結果も示されていましたが,
「共分散分析」を1学期に教えていなかったようで,担当者は苦労したそうです。すいません。
来年は1学期に触れることにしましょう。
「共分散構造分析」とは違います,ぜんぜん。
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