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15 nov. 2004

総合科目心を考える2-10

最終回。
感情と社会性。
 まだまだこれからの研究分野。
 期待するほどには,いろいろなことがわかっていない。

ほぼ強制で,今学期の授業に関する感想やら意見を書いてもらいました。
そんなわけですべてには答えられません。

感想を読んでの感想(私のいろいろな感情なり思考なりのmixture,ややネガティブな)。
代表的なもの。

内容がマニアックであったことは認めます。内容をだいぶ絞って,できるだけわかりやすくする
ように心掛けましたが,それでもやや専門的すぎたかなと,自分でも思います。


「心」とか「心理」という言葉の世間的なイメージとはかけ離れているので,
一種のカルチャーショックを与えられた人が多かったようです,やはり。
(しかし,世間的な意味での「心理学」と,学問としての「心理学」の違いを是正することは
 大学でのもっとふつうな心理学入門講義でも,ねらいのひとつである。
 シラバス103ページにあるように,この授業は「認知神経科学」を紹介する授業であって,
 世間で言う「心理学」(のイメージ;対人関係とか,心の病とか,フツーの本屋さんで誰かが
 面白おかしく説明してくれているようなこと)を紹介するとは書いてないし,そのつもりもない。
 そういう面白いことだけを期待していた人には,たしかに期待はずれだったことでしょう。
 タイトルにだけつられて登録してしまった人は,今後注意しましょう。
 せっかく学期完結になったのだから。ちゃんとシラバスを読みなさい。
 的はずれなあなたの期待に添えない・添わないのは,当然です。

そんな「困難」を乗り越えて,まあ受けてみるかと立ち直ってそれなりに受講できた人々もいれば,
ほとんど放り投げてしまった人もいるようです
↑そういった,勘違いや勝手なイメージや知的関心の低さのお世話まで,私にはできません。
 3学期は(私の担当ではありませんが)みなさんのイメージする「心理学」に近いかもね。
 めでたしめでたし。


同じ流れで,「心を考える機会がなかった」という人もいました。
どうもこういう方々は,
1) 認知や注意や記憶や言語や行為や実行機能や感情や意欲や社会性は「心」に相当せず,
2) 別の何ものかのみが心に相当する,
とお考えのようです,論理的には。
それは何か?教えてほしい。答えられないようなら,知的怠惰を表すコメントとみなされます。

ちなみに,上記の内容を引き算すると,一般的な心理学教科書でも1/4~1/5になってしまいますけど...
どうしましょうね?嘘だと思ったら,「心理学入門」みたいな教科書を数冊立ち読みしてください。
学問としての心理学と,世間的な心理学はかように乖離しているのです。
ふつうの意味で「心を考える」手がかりは,日常生活での経験そのものだと思いますが,
その手がかり・切り口を「脳」に求めるとどうなるか,
というストーリーで授業は構成しました。
そのことを,たしかに,もう少し明示的にお伝えすべきだったかな,とは反省。


資料を配付したのはよかったが,「字が小さい」「英語はわからない」とのご意見も頂戴しました。
去年は配付資料もなしにやったんだよね~配布するからこそ提出されるご意見ですね。
ムリなものはムリです,お互い(きっぱり)。せっかくノートを取る量が少なくて良いのですから,
選択的聴取」して,そういうところはちゃんとメモするとか,あとで質問するとか,
自分で自分の学習をコントロールしてください。
全部完璧に「学ぶこと」など,まったく期待していません
(一学期間で隅々まで教えられるようなら,研究分野としてはあまり魅力的でない,でしょ?)
完璧に資料を作りすぎると,要するに授業に出なくてもわかるようになってしまうので,
出席させるのための「意図的手抜き」をしている部分もあります(単純な「手抜き」もあるけど)。


でもまあ,面白かったとか興味深かったとかわかりやすかったとかいう人も半分ほどはいたので,
ねらいとしては適正レベル~やや上,くらいのところだったのでしょう。
大学の授業らしいじゃないですか,そういうのって。


☆ この様子では,TWINSの授業評価は,平均的なあたりかしら...
☆ 今年単位を取得すれば関係ないわけですが,もう来年はこのテーマでの総合科目は
  ありません(もっとオムニバス形式に,いろんな先生がちょっとずつ担当する,他の
  総合科目のようなスタイルになります)。自分もちょっと残念。


 

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04. NOTES-as-LECTURER 【講】」カテゴリの記事

Commentaires

「心」とか「心理学」に関する誤解を是正する,というくだり,痛快でした。
前書かれていた「脳機能が解明されると『心』の価値が下がる云々」に対するコメントも同様に痛快でした。

一般的には「こころ」というと,何かぼんやりしたもので,かつよくわからない神秘的なところが珍重されてるんでしょうかね。
「解明されると価値が下がる」と言うあたりにそんなニュアンスを感じますね。
しばしばひらがな表記されるのもミソかと思われます。

Rédigé par: kob@kyoto | le 15 nov. 2004 à 18:36

ども。アレ届いたのですぐ返送します。

あえて非科学的に抽象的に論理的ジャンプをして,という
難しいアクションをしないと,
その神秘世界にはたどりつかないみたい
(私にはムリだそんなの)。
説明でなく了解を求める求道者のように。
自分はわかりたいけど他人にはわかってほしくないし。
そういうデリケートなものらしい。

痛快とのことですが,授業後のコメントは「痛」度高かったです。
久しぶりに心が痛みました。状態的自尊心がやや低下してます。
いやほんとに。

これから学会スライド作ったりです。トホホ。

Rédigé par: mochi | le 15 nov. 2004 à 19:15

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