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22 mars 2005

脳のかたちとパーソナリティ?

パーソナリティは脳の構造(=「かたち」)と関連があるか?

Mapping brain structure and personality in late adulthood.
NeuroImage 24: 315-322, 2005.
Kaasinen V.

ハァ?と思うかもしれない,なんでそんな研究するの,みたいな。

しかし,
脳のダメージによって「性格が変化する」ということはよく報告される
(前頭葉の損傷とか,前頭側頭型dementiaとか)。
そんなわけで,脳のかたち(の個人差)がパーソナリティと関連する可能性はある。
成人後期の42人(40歳~72歳)ひとりひとりの脳MRI画像から,灰白質・白質・脳脊髄液の体積を算出し,
パーソナリティテストのひとつであるCloningerのTCIの各項目との相関の有無を検討した。

※灰白質はニューロンの細胞体があるところ,白質は軸索部分。
※TCIは4つの「気質」と
 (新奇性追求,損害回避,報酬依存,固執-遺伝的・神経伝達物質の代謝の個人差に依存するとされる),
 3つの「性格」
 (自己指向性,協調性,自己超越性-後天的・経験によって獲得される)からなる質問紙。
 今回の報告は240項目版,2件法?)
 生物学絡みのパーソナリティ質問紙といったらコレが多いですかね,やっぱり。


それで結果は,

1)自己超越性と側頭皮質の灰白質の体積が有意な正の相関を示した(年齢や性別の影響を入れても入れなくても)
2)協調性と脳脊髄液の体積が有意な正の相関を示した(年齢・性別の影響を除外して)

白質体積はいずれとも関係せず,
TCIの4気質,「自己指向性」はいずれとも関係せず。


自己超越性とは,
> すべてのものが一つの全体の一部であるとする”統一意識”の状態を含むが、統一意識では自己と他者を区別する重要性がないことから、個人的自己というものはない。人は単に進化する宇宙の統合的部分であると意識する。それは、自己忘却、霊的現象の受容、超個的同一化の発達の過程として規定される。<
などと説明される,「経験に特別な意味や想像的な結合を与えるような」性格のこと
(まあなんというか"スピリチュアル”な性格)。

結論としては,
パーソナリティの一部は脳のかたち,具体的には灰白質の体積や脳脊髄液の量と相関がある。
気質は脳のかたちと関係がない(# まあこちらは納得;かたちより代謝量とかをみるべきなんでしょう)。

# 疑問その1:側頭葉の萎縮が進んでいないと,より物質主義的・現実主義的になるということか。
# 疑問その2:前頭葉はパーソナリティとあんまり関係がないのか...そうなのか...neuropsychologicalな
知見と大きな食い違い。


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Commentaires

書き忘れてましたけど,
正常な老化でも
灰白質は縮み,
白質の縮みはそれより少なく,
脳脊髄液は増える
ことがわかっています。

この報告を鵜呑みにすれば,
あくまで一般的な傾向として,
「年をとると物質主義的になり,協調的になる」
のだそうです。
知り合いのあの人やその人にあてはまるかどうかは,保証できません。

Rédigé par: mochi(補足) | le 22 mars 2005 à 17:51

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