[心理学とはどのような学問] 検索者へ
こころ(とその反映としての行動)についての学問の総称です。
でもこころとは何か,全体像とか範囲とかよくわかりませんから,ホントのところ,
「これはこころの働きだ」と思えるような対象は何でもすべて含まれ(てしまい)ます。
理(ことわり)の学,というくらいですから,
メカニズム・仕組みを明らかにすることが第一に重要であり,
それを応用してどうこうしようというのは,副次的(なはず)です。
つまり,アナロジカルには,理学的であって工学的でない。
逆ではありません。
でも,そう考えない人たちも「心理学者」の半分くらいはいるかもしれません。
でも,私は「仕組み・メカニズム重視」派です。
ついでですからちょいとオリジナリティを加えると,
こころは脳の活動によって生じます。ですから,最近流行の
脳科学も,広い意味では心理学の一部です
(心理学は,広い意味では脳科学の一部です,でもよい)。
そこんとこよろしく。
学問のおおまかなカテゴリーでいうと,人文科学だったり社会科学だったりします。
でも自然科学だと考えても不思議はない(はず)です。
自然科学と考えられることが少ない理由は,
心理学科が文学部とか教育学部とか社会学部という組織に存在することがほとんどである,
とか,
大学入試で要求される科目が,英語はまあ必須で,それ以外に
A.国語とか地歴(または公民)などの「文系」科目
B.数学「理系」科目 で,
印象として,A>B だから,
という,やや日本的な事情によるんだろうと思います。
どうみても「科学」です。サイエンス。
プラクティスは,サイエンティフィカリーにヴァリデートされたエビデンスまたはセオリーに
依拠していなくてはなりません;エシカリー and/or モラリーには。
ま,要するに,
ヒト以外の動物を含むけど,主としてヒトがらみの森羅万象,諸々の経験的事象の
観察と記述,それらを説明し予測する理論が射程範囲です。
応用として,制御を考える人たちもいます。
日本心理学会の大会で設定される「部門・ジャンル」は,
原理・方法,数理・統計,生理,感覚・知覚,認知,学習,記憶,言語・思考,
情動・動機づけ,行動,発達,社会・文化,産業・交通,人格,臨床・障害,
犯罪・非行,スポーツ・健康 の18です。
どのような,という問いに答えるのは難しい。
どのような答えを期待しているのかわからないから。
クローズド・クエスチョンで行こう。
とはいえ,このような検索をされるのですから,
特定の質問は難しいのかもしれないし,
「こんな感じかな」と思っておられる「答え」とは
だいぶ違うんだろうな,と推測されます。
心理学を学んだからといって,
自分や特定の他人=あの人のこころがたちどころに「わかる」ようになるわけではありません。
この言明を理解できるようになることが,心理学を学んだことの証になるのかもしれません。
なお私は,大学院を修了し現在の勤務先に赴任するまで,
所属名に「心理」が冠されるところにいたことがなかったし,
学位の()内「副題」も心理ではないので,
ここに書いたことは,少し偏りがあるのかもしれません。
あしからず。
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