臨床心理学演習Ⅰ(学類)2-5
Strategic Coping Responses and Attentional Biases
『コーピング反応と注意バイアス』
上間さん担当,のはずだったが,たしか...
注意バイアスの程度とコーピングのスタイルに,なんらかの関連があるかもしれない。
いつものように,対象はnonclinicalな大学生63名。
注意バイアスを,dot detection taskで測定。
使用した単語は,ニュートラルと(社会的)脅威語。
supraliminal(500ms)とsubliminal(20ms)の呈示条件。
被験者は,supra→sub,もしくはsub→supraの順のいずれかが課された。
ドットの位置を答えることが求められた。
コーピングはRSQという質問紙で測定。その他諸々の質問紙。
~~~
答えとしては,コーピング(のスタイル)は注意バイアスと部分的に関係があり,
disengagement copingの高い(抑うつや不安(特性&状態)の高い人,involuntaryなストレス反応をする)人は,
意識される=supraliminal社会脅威語から注意をそらし(RTが長くなり),
ポジティブ気分の人は,意識される社会脅威語に注意を向ける(RTが短くなる)。
そして,
意識されない=subliminalな社会脅威語に対しては,
抑うつ・不安(特性)・disengagement copingなどは逆に注意を向けさせ,
primary control engagement copingやポジティブ気分では,注意をそらせる効果が認められた。
相関ですが。
そしてこの結果は,課題順がsupra→subの場合にのみ認められ,
逆のsub→supraの場合にはまったく認められなかった。
考察はあれこれと。
※ かなり「繊細な」実験で再現性はいかほどか?
※ ふつうピュアな認知実験で出てくる個人差部分は誤差的に扱われると思われるが,
今回のように,その部分を質問紙の結果と対応させてとらえようという試みは
大事だよね
...と言ったら,研究法でそういうタイプの実験をした人たちがいるらしい。
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