臨床心理学演習Ⅰ(学類)2-8
Interpretive cues and ambiguity in generalized anxiety disorder
『全般性不安障害における解釈手がリとあいまいさ』
日本語にするとやや意味のあいまいなタイトルですね。
松尾さん担当。
全般性不安障害傾向(心配性傾向)のある人は,
あいまいな刺激を脅威と解釈しやすい傾向がある。
だから,
(脅威の側に解釈が偏っているということは)
あいまいな刺激の解釈には,それより先行するなんらかの情報に依存しているはず。
逆に,脅威を感じる必要のない場合には,先行情報に依存しないはず。
という仮説を検討。
刺激のマニアックな作成方法は一瞥の価値がある。
使ったのは,同形異義語,
つまり語の意味の解釈があいまいで,手がかりが必要なもの。
脅威/ニュートラルタイプ120語,ニュートラル/ニュートラルタイプ120語。
これのそれぞれの意味に対応する「先行語」を4つずつ用意(無関連語群も)
さらに,ターゲットとして2語用意。
それの一文字を変えた非語も用意。
先行語1-先行語2-先行語3-先行語4-同形異義語-ターゲット語
課題自体は,「ターゲット語」が語か非語かを判断する。
この先行語群-ターゲット語の組み合わせが,脅威/ニュートラルタイプでは,
脅威-脅威 (同)
脅威-中性 (異)
中性-脅威 (異)
中性-中性 (同)
が考えられる。
とかうまくコトバで説明できないなぁ。
GAD群とnonanxious群(被験者間),および課題における同・異(被験者内)での,
反応時間を従属変数とする二要因分散分析。
結果は...いずれも有意傾向で(便利なコトバ)...仮説を支持。
GAD群は脅威の対象となる場合のみ先行情報に依存し,
対象とならない場合は先行情報を切り捨てている可能性が示された。
*
2種類の質問紙への回答をご協力くださり,ありがとうございます>受講生のみなさん。
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