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04 nov. 2005

研究上の問いのタイプ

研究計画書ネタはけっこう読まれているようなので,
もうひとつヒントを。
というか,私へのメモでもあるのですが。

クリティカルシンキング《研究論文篇》
の第2章「研究上の問いと仮説」に,

問いのタイプの違いによって,大部分の研究デザインに必要な,形式的な諸特性が決まる。
(p.18)

とあります。
問いのタイプを自覚することが,まず求められるわけです。

(そして,研究デザインが決まると,必要な分析方法・統計的処理があらかじめ決まる。
 必要な分析方法・統計的処理が決まると,実際にデータに手をつけられる。
 ...ということでもあります;それは(まだ?)書いていないけれど)

こういうことって,
「方法論」とか「研究法」という名の講義でトップダウンに教えてもらうか,
場数を踏んで(=いろんな論文読んで)ボトムアップで教えてもらうか,
どっちかの経験がないと,感覚として身に付かないと思われます。
 (おいらは後者かな;教わった記憶がない)

存在の問い
 「xは存在するか」
 (xとは,物体,属性,現象,行動,能力,条件,事象の状態など)

記述と分類の問い

成分の問い
 「xを構成する成分は何か?」

関係の問い
 「xとyの間に連関や関連性はあるのか?」

記述-比較の問い
 「x群とy群とは異なるか?」

因果の問い
 「xはyの変化の原因となったり,それをもたらしたり,あるいは逆に妨害したりするか?」

因果-比較の問い
 「xのほうがzよりもyの変化を引き起こすか?」

因果-比較の交互作用の問い
 「他の諸条件ではなく,ある条件の下において,xのほうがzよりもyの変化を引き起こすか?」

こうして一覧になっていると,けっこう意識化しやすいと思ったので。

それぞれの時に,どう分析・統計処理するのかわかるようなら,
 適切に研究計画を立てられるでしょう。
・それが書いていない・あいまいだったら,
  研究内容・研究計画が漠然としているということになるでしょうし,
・問いの中身と方法にズレがあるようなら,
  それやってもダメなんじゃん?,
  と心の中で,または面と向かって,ツッコミたい衝動に駆られる,というわけです。

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