臨床心理学演習Ⅰ(学類)3-4
September 11th attacksによって大学生の受けた「代理受傷」に関する研究
日比野さん担当。
あのアメリカ合衆国で起きた同時多発テロによる,
vicariousな(代理的な)traumatizationについて。
NYからの距離の異なるアメリカ合衆国内の3大学での質問紙調査を行った。
急性ストレス(ASD)症状,PTSD症状,抑うつ(BDI)などの症状を測定するとともに,
犠牲者との関係の深さ,メディアの視聴時間,救援活動への従事などの影響を検討した。
NYに近いほど,また女性であると,ASD・PTSD症状がみられる傾向が確認された。
ASDはPTSDにつながりやすい。
モデル化してAmosで評価。
性別,テレビ視聴時間,過去の抑うつ経験,知人の死,過去のトラウマ経験
→ASD,
性別,ASD,過去のトラウマ経験,救援活動
→PTSD,
性別,ASD,過去の抑うつ経験,過去のトラウマ経験
→BDI
といったようなパスのあるモデル。
*
我々も何度も繰り返し,そのシーンはテレビで視聴したし,
日本においても,直接経験者のPTSDなどが問題になるような事件があったりするが,
そういう報道の繰り返し視聴が,
ASDやPTSD症状を引き起こすリスクファクターのひとつになりうる,
ということを知ることは,けっこう重要であろう。
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