« 臨床心理学演習(MC)3-6 | Accueil | 振替休日 »

23 févr. 2006

臨床心理学演習Ⅰ(学類)3-9

Disgust domains in the prediction of contamination fear

「汚染恐怖予測における嫌悪領域」

勝見さん担当。

「嫌悪」は,強迫観念のうち,汚染恐怖(&洗浄強迫)の発症と持続に関与している
との先行研究がいくつかある。

嫌悪を催す刺激は広範囲にわたる。

しかし,どの嫌悪領域が汚染恐怖と特異的に関連しているかははっきりしていない。
そこで
・嫌悪刺激が汚染恐怖度のばらつきを説明できる
・汚染恐怖と密接に関連していないような嫌悪刺激も,影響を与えていると仮定(→重回帰分析)
・高汚染恐怖群と低汚染恐怖群の群間比較(分散分析)
などを検討してみる。

DS(#あのDSじゃない)-8領域と
DES-5領域という尺度で,嫌悪感受性をさまざまな領域で,
PIという尺度の汚染恐怖下位尺度で汚染恐怖度を測定。

・すべての嫌悪刺激領域尺度得点とPIには有意な正の相関。
・ステップワイズ重回帰分析では
 DS清潔,DES臭い,DS食物,DES注射,DES自傷,DS死,DES動物が
 PIの得点予測に採用された。
・高低汚染恐怖群(2)×DES下位尺度(5)の分散分析
 群×下位尺度の交互作用有意→高汚染恐怖群はすべての嫌悪領域において高得点
 高低汚染恐怖群(2)×DS下位尺度(8)の分散分析
 群×下位尺度の交互作用有意→高汚染恐怖群はすべての嫌悪領域において高得点
・特に群間差が大きかったのは,
 DS衛生・共感魔術・死,DES臭い・動物・注射

→汚染恐怖は(領域特異的というよりは)嫌悪刺激全般によって説明される
  高汚染恐怖者はすべての嫌悪刺激領域の感受性得点が高い。

 *

2学期3学期の授業で18本の英語論文を読み,
レポート提出分をあわせると+10で,
計28本の論文を読んだことになります。

どうよ?と聞いてみたら,
来年度もそれでいいんじゃん,という返事でした,意訳。
来年度もこれでいきます。


|

« 臨床心理学演習(MC)3-6 | Accueil | 振替休日 »

02. MIND 【心】」カテゴリの記事

04. NOTES-as-LECTURER 【講】」カテゴリの記事

Commentaires

ほとんどの授業が、終焉を迎えているようですね。

授業は、回数を重ねるたびに、歳を重ねるほどに、マンネリ化していきます。
あちらは、いつも初めてのお客さんですが、こちらは、毎回同じことを喋っているという…
高校では、同じ授業が、クラスを変えて週に3回あったりして、「これは、さっき説明しただろう?」と
八つ当たり気味のボケにつながることも…

今年度よりも来年度は良い授業を、と思うのですが、これがなかなか…

そんな訳で、来年度は、2006年度。

先生、”メンバー”のページの年度が1つ歳をとっていません。
(実はこれを指摘したかっただけ。)

Rédigé par: sano | 24 févr. 2006 11:19

ガーン,ほんとだ。
ご指摘ありがとうございます。
来週頭に学校に行ったときにでも
直しておきます(自宅では更新できないようになってるのです)。

マンネリ化,たしかに。
でもちょっとした「変化」「違い」「思いつき」は積み重なるので,
微妙なバリエーションはあるんですけどね。

ちなみにコメントをつけてくださったこの授業(学類の「演習」),
1学期はともかく,2・3学期は常におニューな教材です。

マスターの方は,来年からガラッと変えます。

もちろん,毎年同じ,というのも,
もちろんあります・・・

Rédigé par: m0ch1 | 24 févr. 2006 17:02

L'utilisation des commentaires est désactivée pour cette note.

TrackBack


Voici les sites qui parlent de: 臨床心理学演習Ⅰ(学類)3-9:

« 臨床心理学演習(MC)3-6 | Accueil | 振替休日 »