可能性が示唆される
今朝どこかのテレビで,誰かがそう言っていたのだが。
「可能性が示唆される」とは,
学会口頭発表などにおいて,考察の末尾あたりに言われそうなフレーズである。
そこで言われている内容の確からしさ,本当らしさは,
「~であることが示唆される」と言われれば50%くらい,
「~である可能性がある」と言われれば20%くらいであるので,
それらを組み合わせることによって
「可能性が示唆され」てしまうと,
0.5×0.2=0.1,すなわち10%ほどになってしまう。
(※数値は,主観的な値...というかテキトーなので注意)
それって,「一応,まあ言ってみますが」「こんなことも言えるかもね」程度じゃないのか。
(少なくとも我が家ではそういうことになってる;ジョークとして用いられる言葉遣いなんだな)
そしてたいていそういうときは,その研究で明らかにしたかった方向に近づけるものである。
つまり,
「せっかくデータをとったから何か言いたいわけだけれども,どうもピンとこない。
まずいなあ。エントリーもしちゃったし。演題取り下げる?つーのもかっこわるいしな。」
そんな状況において,ない頭をフル稼働して産み出した,
いわばでっち上げたストーリー and/or 論理を,
うちわで語る(本番では,少なくとも「可能性がある」にしとく),
そんな場面が,まさに示唆されるフレーズである。
*
と思っていたのですが。
Google様によって検索してみたら,
けっこうあちこちで「可能性が示唆され」てるんですね。
"suggest the possibility"もあるんだ!
いやはや。
研究者とは控えめな生き物です。
...「『自分の言うこと/自分の成果が100%正しい』と言い切るような研究者」よりは,
好感が持てますが。
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