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09 août 2006

しりとりに勝つ確率を上げる方法

語尾が る ぬ ろ ら に となる単語を言うようにすればよい。

「ラ行はずるい,なしにしようぜ」と泣きつかれたら,笑って許してあげつつも,
語尾が ぬ に の へ ね(「な」を除くナ行) で攻めよう。

学生における清音仮名44文字の文字流暢性
という論文から。

大学生26名が対象。
清音44文字「あ~わ」を提示し,
それぞれの文字で始まる言葉(人名・地名・数字はダメ&動詞などの語尾だけ変化させるのもダメ)を,
一分間に出来るだけ多く想起し音声で答えるよう求めた。

その結果,想起数が多い順に
   か き あ は し す お た く い せ う こ さ ふ
   て ひ ま つ け ほ と み め な よ も や わ え
   ち り む そ れ ゆ ね へ の に ら ろ ぬ る
となった。

なお,語彙数との関係を調べるため,ある辞書を用いて文字毎のページ数をカウントした結果は,
   し か こ き は た と さ せ い あ ひ ふ お け
   ほ ち そ て く す う な つ ま よ み り へ も
   や え に ゆ わ め む れ の ろ ね ら ゆ る
であった。
(r=.86の高い正の相関が認められたが,必ずしも産出数と語彙数が一致するわけではなかった)

 *

なぜ上のような検討が必要だったのか。
もちろん,しりとりに勝つため,ではなく。

一定の時間内に,一定の条件にあてはまる単語をできるだけたくさん答えるという課題は
語の流暢性検査と呼ばれ,
前頭葉機能(や言語機能)を調べる神経心理学検査としてよく用いられています。
 これには大きく,
 1) 最初の文字・語頭音を条件として指定するタイプ letter fluency task と,
 2) 意味的なカテゴリーを条件として指定するタイプ category fluency task  
   (たとえば,「動物」とか,「野菜」とか)があります。
  ★今回は1)に関連。
海外では,慣習的にF-A-Sの3文字によるFASテストが頻用されているのですが,
 ・ 日本では...どれを使うのが適切か,まだ十分に検討されていない。
   (これまで,「あかし」「あかせ」「あにふ」などを用いた研究はある)
 ・ 難易度を統制するためには,44文字すべての量的データを得る必要がある。
 ・ 出現頻度や語彙数と,「想起のしやすさ」は関連するであろうが,完全対応する保証はない。

...といった理由で,実証的データが必要なんです...
ちなみに,
文字順はランダム提示,実施時間は1名につき70分ほどだったそうです。
間に休憩はなかったらしい。

 * * *

以下蛇足的関連事項。

 # 「しりとり」は英語でなんというか。 → capping (verses)

 # PubMedでshiritori検索すると,2本の論文があるようです。

 # しりとりWikipedia/ はてな は十分にマルチタスクである(と思う)。
   ・前の人の言った単語の語尾を聞き逃してはならない。
   ・それを頭に持つ単語を考えなくてはならない。
   ・「ん」で終わる単語は言わないように,抑制しなければならない。
   ・これまでに出現した単語を覚えておく必要があり,
    それを再び言わないように,抑制しなければならない。
   ・できるだけ次の人が困るような「語尾」であることが望ましい。
   ・いつも語尾を同じにすると次の人が嫌がるので,できればそうすることが望ましい
    (常に語尾を「り」で終わらせるとか)
   ・・・などなど。

 # 娘がやってる,この辺の?この世代の?ローカルなルールとしてはさらに,
   「しりとり」ではじめた場合,二回目に「しりとり」と言えた人が勝ち,つまり
   ・語尾が「し」で終わる単語を言わないように抑制しなければならない,
   というのがあるらしい。

 # この論文が掲載されている「神経心理学」 Vol22.-No.2 には,
   非脳損傷者を対象とした研究論文が2本掲載されいますが,
   これってこの雑誌創刊以来,はじめてのことなのでは?
   時代は少し変わってきたのかもしれません。
   


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