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17 nov. 2006

最大多数の最小苦悩

善と悪-倫理学への招待』という岩波新書を読みました。

こう見えても私も少しは,
倫理とか,道徳的に善いとはどういうことなのか,を考えることもあるのです。

(しかしながら,真偽,善悪という基準は,美醜というものさしにくらべて,
 私にとっては相対的価値は低い=信頼しないものさしではありますが)。
...そして,出身高校の校歌のワンフレーズに背いてますが。

それで最後の章で明かされる「道徳原理」候補が,この
最大多数の最小苦悩,というコトバです。
つまり,
全体として,最も多くの人の・より深刻ないわれなき苦悩が減るようにするものは,善い
と。
とりあえず,この命題の真偽については棚上げしつつもアタマに入れておこう。
そしたら少しは善い悪いの判断がついて,
もしかしたら善い行いが増えるでしょう。

 *

この本は,大学で倫理学の講義を受けてでもいるかのような感じで進みます。
著者の授業を受けたことはありませんが,たぶんこんな調子で進めるのでしょうね。
そういう,「語り口」があまり消去されていない(言ってみればクセのある)文章は
面白いです。教科書的ではないところが。

 *

もうひとつ,138ページにあるのですが,
・"問題を解決するのは、適切な葛藤処理システムであって、個々人の特性ではない",
・「ダメージ処理システム」が,社会システムのサブ・システムとして形成されてくる
云々
といった記述に目がいきました。そこで問い。
はい,
あの仕事は「葛藤処理システム」であって「ダメージ処理システム」なんだそうです。
うまいことをいう。あれはシステムなんだ。でも,
 システムというにはあまりに"動作"のシステマティシティやら自己制御性が低く,
 なにやら余計なところにまで手出し口出しし,システム内のコードが混乱しているのに,
 システムとしての自己完結性のみに終始し,他システムとのインタラクションに乏しい,
そんなの「システム」と言えるんじゃろうか。


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