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14 déc. 2006

臨床心理学演習Ⅰ(学類)06-3-2

The structure of disgust: domain specificity in relation to
contamination ideation and excessive washing

『嫌悪の構造:汚染強迫観念・洗浄強迫行為に関する領域特異性』

坂口さん担当。

1)嫌悪の因子構造についての,確認的因子分析(1因子 vs. 2因子)
2)OCDのうちの汚染観念や洗浄強迫は,これ(ら)の嫌悪とどのような関連があるか
を検討する。

先行研究的に,嫌悪を1因子構造とするものと,2因子構造とするものがある。
2因子構造を仮定するとき,core disgustとanimal reminder disgustがあり,
前者は不快や汚染への脅威を感じさせるもの(腐った食べ物・ゴミ・小動物など),
後者は人間の"動物さ"を感じさせるようなもの(低衛生・死・ケガ・血など)
とされている。

得られたデータはどっちのモデルでより適合度が高いか → 2因子モデルへの適合良好。

しかし,衛生hygieneは,オリジナルモデルではanimal reminderだがcoreにしたほうが
適合度が上昇する。

汚染(恐怖)観念や洗浄強迫(行為)という単一の潜在変数と,
core潜在変数・animal reminder潜在変数との関係を検討したところ,
前者からのパスは有意な正の影響を示したが後者からのパスは有意ではなかった
(これを"領域特異性"と著者らは言っている)。

 *

CFA(確認的因子分析)を行っている論文は今年度初めて出てきたので,
担当者がどう扱うかやさしく見守っていたのですが,大変うまくこなしていました
(こういうときは,いちおレジュメ上は記載通りにして書いておくけど,
 細かいところはすっ飛ばしてエッセンスを述べることでよい)。

 *

しかし,ご本人はこの論文を好きこのんで選択したわけではなく
(抽選会で外れてしまったのでしかたなく),
「自分は絶対こういう研究はしないだろう」と,軽~く嫌悪感を表明されてました。
...そうだね。

出席人数少なめ。
寒くて雨が降っているせいなのか,
(3年生なので)別の人生的用件で忙しくしているのか。

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