« 顔色を窺われる委員会R | Accueil | 臨床心理学演習Ⅰ(学類)06-3-8 »

08 févr. 2007

070208[bx1][bx2]PPAとeffective connectivity

070208[bx1][bx2]-1 primary progressive aphasia; effective connectivity; language network; fMRI
Altered Effective Connectivity within the Language Network
in Primary Progressive Aphasia

PPA(Primary progressive aphasia; 原発性進行性失語症★)者のfMRI。
iFG(left inferior frontal gyrus; Broca's area, BA45)と
sTS(left posterior superior temporal sulcus; Wernicke's area, BA39/40)との
connectivityが減弱していることが
PPA,およびその症状の程度と関連があるという。

★ PPA is a neurodegenerative syndrome principally affecting language, producing
word finding, naming, comprehension, and/or syntactic deficits.
  変性性の疾患で,比較的孤立的に言語症状のみが進行増悪する病態。

Journal of Neuroscienceで失語,珍しいんじゃない。
 "地形図っぽい"色がついているのだけじゃなく,むしろ
 "ルートマップみたいな"矢印付きの図がたくさんってところも。

 *

(以下,少々専門的で真面目な話)

以前から神経心理学的思考法ではなかなか解決が難しいところで,
「ある機能を実現するために A→B という情報処理が想定される」ときに,
当該の機能低下が検査などであきらかになっても,
 ・A地点 or B地点の機能的問題なのか,(局所的な"中枢"情報処理の問題),
 ・→部分の機能的問題なのか(接続・連絡・情報伝達の問題),
(入出力パターンを変更してみたその検査成績や,誤反応の質などを考慮することで,
 間接的に上記のどれがもっともらしいかを判断する方法などが
 編み出されてきてはいますが)
まあはっきりしなかったわけです。
今回のようなmethodsで,それがダイレクトにクリアに示されると。

 *

もうひとつ大事な点は,今回のPPAの検討で,
iFGもsTSも,そこだけ見ると「機能低下がないように見える」
ということ。
そして,PPA自体が,感覚性失語的だったり運動性失語的だったりあれこれ
なのは,このようにconnectivity障害的に考えれば,かなり本質的なことなのかも。
以上のことは,古典的神経心理学にとっては(わかってはいても)
やっぱり少々イタイ感のある話じゃないでしょうか。

progressiveな,ということと,connectionの減弱,ということは,
何か本質的なつながりがあるのかもしれないですね。

|

« 顔色を窺われる委員会R | Accueil | 臨床心理学演習Ⅰ(学類)06-3-8 »

01. BRAIN 【脳】」カテゴリの記事

03. ARTICLES 【篇】」カテゴリの記事

Commentaires

L'utilisation des commentaires est désactivée pour cette note.

TrackBack


Voici les sites qui parlent de: 070208[bx1][bx2]PPAとeffective connectivity:

« 顔色を窺われる委員会R | Accueil | 臨床心理学演習Ⅰ(学類)06-3-8 »