教科書における二重課題
『社会と人間関係の心理学』,
著者のおひとり松井豊先生から,先週末に頂戴しました。
ありがとうございます。
感謝とともに,宣伝を。
4章に入ったところです
と,ご報告も兼ねて。
大学生・大学院生の頃きちんと「社会心理学系」の授業を受けたことのなかった私は,
実は教員になってから「社会心理学ってなんて興味深いんだ」と認識したのであります。
(ただし,主たる関心は個人内過程と対人相互作用あたりまでで,
集団行動・集合現象は今でも苦手分野...興味が...)
一般教養的にざっと心理学全般を学んだ,まさにその次のステップとして,
より具体的で身近で新しいテーマについて学ぼうというそのときに,
ちょうど「のめりこんで読めるような」雰囲気のテキストになっていると思います。
「あとがき」で,
... 「教科書という枠組み」と「最先端の研究紹介」という二重の課題を
どのように折り合わせてゆくかに苦労した ...
と書かれているのですが,
まさにそれは「教える」立場にあっては
常に考え続けなければならないところだと思います。
「教える」における二重課題。
ふつうの意味での「教科書」ではリアルさに欠けるきらいがあり現実との接点が見出しがたく,
ふつうの意味での「研究紹介」では知識・理論の学習が散発的で,広さと体系に欠けることになる。
「あちら立てればこちらが立たず」になりがちですが,
絶妙なブレンド,配合具合になっていると思います。
こういうテキストが,まさに学生さんたちの「学ぶ」意欲を最も高める手引きとなるなのでしょう。
そういう点でもあれこれ参考にさせていただきたいなと思うわけです。
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