鍛えない脳
巷で流行の(1冊だけはもはや「古典」?)脳関連の本(全6冊)を読んで,
1冊ずつ,ゲーム作家である(大学のセンセイでもあったりする)3人の著者らが
あれこれ放談するという形式。
面白おかしくしゃべりあってますが,
なかなか素人さんとは思えない鋭いツッコミが随所に。
適当に言っているのではなく,本の何ページに書いてあるか探したり,
参考資料を見たり,「根拠を探究する姿勢」がえらい。
本のつくり自体にも,スパイスの効いた仕掛けが...
(どう見ても,私にはひじょうにシニカルなユーモアとしか思えませんけど)
そういうところも素敵。
*
なお,
紹介されている6冊,
私は1冊も読んだことがない(読了したことがない)。
タイトルにもある「スピンドル」ニューロンとやら,
初耳でした(有名なの?サイエンティフィックな業界で?)。
※例によってPubMed様にお問い合わせしたところ,
なんと1897本も?あらあら...
でも "spindle neuron" と引用符つきで検索すると(各自お試しあれ)
※ACCとfrontoinsular cortex
せっかくその手の「フィクショナルなお話になんてはまらないぞ」路線で来たのに
あえてそこに落ち着かせるばかりか,
タイトルにまでつけちゃったところは,とても残念。
監修者のコメントや「課外授業」は,どうなのかしら...ビミョーです...
*
たぶん,
紹介している6冊の本を読んで,へ~,ふ~ん,おもしろいなあ~,
と感心するよりも,
ずっと批判的な読み・思考をすることで,
逆に脳を鍛えちゃう...って言っちゃいけないな...使っちゃいそうな。
幾重にもシュール。
あとやっぱりさ,
最近研究棟をお建てになったことでも有名な教授の著者(著書: 05.26修正)が含まれていないのは,
自己規制の一種なんでしょうかね。
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