半側空間無視のレクチャー
まずは昨日の復習から。
午前中,半側(はんそく)空間無視のレクチャー。
右半球病変で左側の無視,というパターンがオーソドックス。
外空間の無視ということの他に,自己身体の半側無視もある(半側身体失認などと呼ばれることもある)。
外空間の無視においては,
視野の左側空間を無視することもあれば(ふつうに考えられる),
「対象となる物体の」左側を無視することもある。
検討する方法は,描画(模写など),線分二等分,線分抹消など抹消系などが代表的。
他に,「イメージの」半側空間無視の報告もある(ミラノ大聖堂)。
意識されないレベルにおいては,無視されている空間内の対象の知覚的処理がなされているという話
(炎をあげている家は,どちらが「好き」か判断で選択されない;炎は知覚的に意識されてなくても)。
<右半球=両側空間/左半球=右側空間>注意の優位性仮説とかの,メカニズム的考察。
関連する事項として,directional hypokinesiaとか,negligence motriceとか,
運動系の症状。
両側を同時に刺激したときのみ一方の側の刺激検出力が低下する消去"extinction"とか。
不思議なこといっぱい。
実例は示しやすい。
学会では(失行などと並ぶ)マニアックな世界(,だと私には思えます)。
今回で一休み,夏休み。
続きは大学院の授業で,
<高次脳機能障害>(行政的な意味で)
記憶障害,注意障害,遂行機能障害,社会的行動障害
だけ,
扱おうかどうしようか,
それに応じて変えてみようか,と考え中。
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