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10 juil. 2007

「女性はおしゃべり」はステレオタイプ

最近やや科学よりの巷では,
先週のScience(←雑誌です;最近のいんぱくとふぁくたー30.028)の
Brevia(短信って意味)にありました,

「ほんとうに女は男よりも「おしゃべり」なのか」

が流行っているようです。
(そして,「日本の」男性はやっぱり喋らないと思うんだけど」とか,
「おじさんはやっぱりしゃべんないよな」とか,
「これでScience?!」みたいな感想とか)

対象は,
1998年から2004年の間に396人の参加者(男性186名,女性210名),
6サンプル(USAが5,メキシコが1,いずれも大学生)。

方法は,
EARという装置をつけて,睡眠時以外の「おしゃべり」を,
12.5分ごとに30秒録音するという方法でデータを採取するようです。
そのデータを元に,一日に喋る単語総数を推定する,と。

結果は,
起きていると推定した17時間で,
男性の平均は15,669(SD=7301)語,女性の平均は16,215(SD=8633)語で,
有意差なし。

 *

そういう結果を読んでも,「でもさ...」っていう感想がちらほら出てくるところが,
やっぱりステレオタイプ的だと思うんですよ。
ぺらぺら喋る男性もいれば,寡黙な女性もいて,かつ,
自分のまわりの人の生活の(たいていは)一部しか知らないんだから,
「平均」なんてわからないのだし。

 *

脳科学的な衣をまとったmythとしては,
女性
 → 脳梁が太い(左右半球をつなぐ神経線維が豊富)とか
   片側の優位半球への"偏り"具合が弱い(両方使っている?)
  → おしゃべりが得意
みたいのがあるけど,これはどうなんだろうなぁ...
女性=おしゃべり,というステレオタイプまずありき,
な話のように見えるなあ。

 *

30秒でしゃべる単語の量っていうよりも,
しゃべりの速度みたいのは考えなくていいんだろうか。そして
せっかくだから,睡眠時間がいかほどだったかも調べてくれたらいいのに。

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