080316[bx2]“母親の言うことをきかない子どもを見るときの父親の”脳活動
080316[bx2]-1 DLPFC; social cognition; fMRI
Cognitive control in social situations: A role for the dorsolateral prefrontal cortex
第一人物の指示を第二人物が従う場面/従わない場面を
第三者的に観察するときの,第三者の脳活動を測定。
第二人物が従わないとき
左背外側前頭前野の(かなり選択的な)活動の上昇。
posterior STSではそういう活動はみられない。
他者行動の社会的評価における「認知的コントロール」っていうのが
どうもしっくりとは理解できないのですが。
何をどのようにコントロールするというのか,その点は不鮮明な気がする。
(「その次の,観察者自身の行動をコントロールする,ってこと?」)
*
「人物Aの指示をきかない人物B」という社会的シチュエーションは
日常茶飯に生じることであり,それを見聞きする経験も日々あるわけで,
そういうとき,背外側前頭前野の活動が上昇しているというのは面白い。
posterior STSではそういう活動の相違がみられない,ということも,
学術的にはあわせて重要です。
*
なお,
本記事のタイトルは説明のために私が用いたアナロジーであって,
発達/教育/臨床的な実践への何ごとかをダイレクトにサジェストするものでは
全然ありません←念のための注意書き。
でもそこをあえてサジェストすると,
おそらく,
子どものいうことをきかない親とか,
上司のいうことをきかない部下とか,
部下のいうことをきかない上司とか,
「私の話を聞いてくれない」と悩む人とか,
「黙って俺の言うことをきけ」という傲慢な人とか,
「そんな話きけるか」と反抗する人とか,
教員/先生のいうことをきかない児童/生徒/学生/院生とか,
児童/生徒/学生/院生のいうことをきかない教員/先生とか,
要するに
「思い通りに誰かを動かせない」「いわれた通りにしない」人がいるという
社会的状況を見聞きすると(直接の当事者でなくても),
前頭前野を「鍛えている」ということになりますか。
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