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16 mai 2008

NP-JC/080516

つうことで始まりました。

 *

「メンタルローテション」系の話。特に提示される画像が「手」であるときに,
視覚的なイメージなのか運動的なイメージなのか(ってそんなに明瞭に分けられるのかい)
が議論される。

Solving a mental rotation task in congenital hemiparesis:
Motor imagery versus visual imagery

左右差がないこと→視覚的イメージ方略,というロジックには納得がいかない。

Frontostriatal circuits are necessary for visuomotor transformation:
Mental rotation in Parkinson's disease

PDの発症側と,提示される(実際には「基準ではない方の」)視野との関係
(と半球ごとの処理の相違)。

 *

「半側空間無視」での注意の問題。

Effects of emotional and non-emotional cues on visual search in neglect patients:
Evidence for distinct sources of attentional guidance

色や表情手がかりの累加で無視側へのアテンションが向上する
(frontoparietalではないルート使う)。

Effects of emotional prosody on auditory extinction for voices
in patients with spatial neglect

半側空間無視症例で,両耳分離聴課題(→ってのがそもそもあんまり「聞いた」ことない話)。
声の主が男性か女性かを判断する課題ですが,
左耳からの提示は成績が低下する(→半側無視の傾向は聴覚モダリティでも;へぇ~)。
中性的音声よりも情動的プロソディのかぶった音声の方が誤答率が低下する。

 *

「前頭葉」系というか,感覚運動っぽくないところ。

Theory of mind following traumatic brain injury:
The role of emotion recognition and executive dysfunction

頭部外傷で表情認知・心の理論・遂行機能の関連は?
少なくともTBIでの心の理論課題は,いささか遂行機能に関連がある,との結論。
→議論のあるところですが,局所性脳損傷での研究とは異なる方向の結論な気がする。

Electrophysiological assessment of impulsive behavior in healthy subjects
CPT(Continuous Performance Test)と
衝動性(EysenckのI7という質問紙)とEEGと前頭葉。
衝動性尺度得点と,EEGから推定されるCPT遂行中のcentroidの位置の関連を
調べているらしい(詳細不明)。

それぞれの論文でけっこうあれこれの意見交換やら質疑などして,
だいたい2時間半くらい。
(そんなに盛り上がると思わなかった)
 ↓
そこで,次回からは各人1本報告する,ということに;ポジティブに変更。

楽しいらしいです。
もちろん私も楽しいにきまっています。
特にその即興性が
(事前にどういう論文を読むか知らないので,私自身も試されることになる)。
人数的にもちょうどいい。

 *

研究の背景にあたる部分(「どうして」その研究をするのか)は
たしかに論文に書かれているけれど,
明文化されていないところを補ってあげる感じが有効かも,と思う。

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