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30 mai 2008

NP-JC/080530

Interpretation of mentalistic actions and sarcastic remarks:
Effects of frontal and posterior lesions on mentalising

"interpretation"AND"social"という検索の結果だそうです。
mentalizing系。「皮肉」を理解する,特に間接的なやつも含めて。
前頭葉病変群 vs. 後方病変群 vs. 健常統制群。(ということで珍しく前vs.後形式の二群分け)
・シナリオを提示して,まず自由反応,ついで選択肢からチョイスして反応,という2段階がある。
・皮肉理解には(やっぱり,なんでも)前頭葉が関連。今回は後方群は成績低下がほとんどない。
 →TPJとかtemporal poleとか,皮肉理解には関係ないか。
・lateralとventromedialはちょっと仕事が違う様子(lesion voxelと課題成績の相関などを検討している)。
 lateralは自由反応に,ventromedialは選択肢からチョイスに(不適切反応を抑制ってこと?)関連。
・「(その言葉には)ウラがある」ことに気づく能力と,適切にウラを理解する能力が構成要素
・(発展)mentalizingにいかほどの「共感」が必要か議論する。それって鍛えられるか,も。
・(発展)皮肉以外の語用論的 and/or 心の理論的言葉遣いをあれこれ。嘘と冗談とか。


Avoidance of emotionally arousing stimuli predicts
social–perceptual impairment in Asperger's syndrome

アスペルガー症候群(AS)と表情認知と視線(アイトラッキング)。
表情認知は,「恐怖」認知が特に低下。反応時間には健常対照群との有意差ない。
「幸福」「驚き」「悲しみ」において,健常対照群より「目のあたりを見ない」。
恐怖表情認知成績と「目のあたりを見ない」度合いには有意な相関がある。
AS群においては,「社会恐怖・社会不安」の程度と,
恐怖表情認知成績や「目のあたりを見ない」ことに有意な相関がある。
・この手の論文では珍しく,多変量的。相関
・目を見ない(で口を見る)のは,やっぱりそのあたりに動きがあるから?
・「扁桃体の過覚醒」というモデルがあるそうだが,それって?
 扁桃体損傷でも扁桃体過覚醒(過活動?)でも「恐怖表情認知低下」があるなら,
 &扁桃体がとりわけ「恐怖」に関係があるというのが正しいならば,
 至適活動量みたいなものがあるってことか?
・(発展)目のあたりを見る量ってのは性別によって変わる,特に相手が好きな異性なら,
 というどこかから入手したという情報を聞く。ほお,そうなんですか。
 どこまでもすれ違うふたり。皮肉な話だねぇ。
・(発展)社会不安障害傾向と「目のあたりをみない」度合いの関係の研究はあるかしらん。

ふたり終わったところで2時間経過。もうおひとりの分は次回にまわすことになった。

 *

3人とも,"Cortex"では関心のある論文がひっかからないんだって。ふーん。

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