NP-JC/080912
1ヶ月以上,あいだがあいてしまいましたが再開。
EEG and EMG responses to emotion-evoking stimuli
processed without conscious awareness
けっこう昔(1992年は,私がまだピチピチの大学生だった)の論文。
情動喚起語と中性語の両耳分離聴課題遂行中のEEGとEMG。
※要因がたくさんあって,
1) 群(「抑圧群」vs.「低不安群」vs.「高不安群」←社会的望ましさと顕在性不安で群分け,
とっても心理学的)
2) 意識(「意識される」方と「意識されない」方)
3) 感情(「ポジティブ」vs.「ネガティブ」vs.「ニュートラル」)
4) 提示位置(左視野vs.右視野)
5) 半球(測定位置:左半球vs.右半球)
...わけわからん。
※意識的過程においては,ネガティブ感情→右半球,ポジティブ感情→左半球,
無意識的過程においては,感情価に関係なく→右半球。
※群によって異なるところもあるみたい。
※脳波や筋電図の研究は,NeuropsychologiaやCortexにはここ10年ほどは特に,
あまり多くは掲載されないよね
→それって「神経心理学」研究としての典型性typicalityが低いってこと。
PTSD患者群の意思決定課題学習のパフォーマンス。behavioralだけじゃなく,fMRIも。
学習が遅い/非学習者の率が高い。学習の初期と後期の脳活動が対照群と異なる。
正解/不正解フィードバック時の脳活動のうち,
正解時の(「報酬」)PTSD群の内側前頭皮質および側坐核の活動が低い。
※課題がちょっと変わっている;比較的単純な課題だけれども(→See Fig.1. p.2838)
「ギャンブリング」課題との異同について議論する。
※モチベーションについての行動課題による測定(OLMT)っていうのをしているらしい。
ボタン押しでモチベーションをいくつかの側面で計量化できるらしい。
しかし内容不明なので(availableではなさそう),記述からあれこれ想像する。
ちょっと興味ある。
→あとで検索したらこんなページがあった。
Objective and personality testだってさ。※我々は想像しすぎた。全然違った。
※MPFC&Naccの活動が低いから,報酬関連学習成績↓課題関連モチベーション↓のか,
報酬関連学習成績↓課題関連モチベーション↓だから,MPFC&Naccの活動が低いのか。
※PTSDつながりでEMDRのことが話題になった・神経心理学的メカニズムはどうなんだろう
(このJCをやっているかいがあるというものです)。
PubMed様にお伺いをたててみると...これくらいですか。
さっぱりないですねえ。
ウワサに聞くところによると,「右半球でイメージが過活動なのを,左半球で言語化して」うんぬん
かんぬんとかいう説明のされ方があるらしい。なんとも通俗心理学っぽくて神経心理学じゃないですな。
むしろこちらの論文が気になったりして。(アブストラクトしか読んでないけど)
Confabulations in alcoholic Korsakoff patients
作話シリーズ(好きだねえ)。コルサコフ症候群の作話がどれくらい疾患特異的かどうか,
また作話は,記憶の様々な側面のうち,エピソード記憶に特異的かどうか。
42名のKSと45名のコントロール群の対比。
→かなりコルサコフ症候群に特異的であり,
また作話そのものはエピソード記憶/自伝的記憶に特異的であって,
一般的意味記憶や個人的な意味記憶,個人の将来(予定)記憶,見当識などではみられない。
※特に議論すべき点は見あたらない。ははあそうでございますか,そうでございましょうねという感じ。
※アルコールが脳に与える影響について。神経心理学で有名どころでは,
このコルサコフ症候群とMarchiafava-Bignamiマルキアファーヴァ・ビニャーミ病(脳梁脱髄)か。
ポリフェノールが体にいいからといって赤ワインをがぶがぶ飲めばいいってもんじゃないですね。
※留学するならやっぱりイタリアか,という話。行ったら帰ってこないんじゃないか,という話。
しかし残念ながら我々の有するイタリア語の知識のほとんどは,現在のところ,
イタリア料理からのものしかない。
次回(再来週)からメンバーがおひとり増えることになり,
開始時間を11時からに変更,
ランチミーティングということでお昼を食べながら可。
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