心理学英書講読-5
今回は発達関係とか,意思決定絡みのとか,私にとっても<やや難>論文が多めでした。
私も心理学の神様でもなんでもないんで,得手不得手はあります。興味の多寡というか。
※あみだくじの結果,なぜか前半は偶数グループ,後半は奇数グループになりました。
しかも,順序よく。この確率は何分の一でしょうか??
確率計算の問題です。(直感的にやるならば,確率「判断」というdecision makingです)
※誰にも指摘されなかったが....
グループ2:
Emerging Insights Into the Nature and Function of Pride
「誇り」という自己意識的感情について。基本感情と同じようにかなり弁別可能性が高い。
"authentic"側と"hubrstic"側の2側面があることや,誇り感情の機能について。
グループ4:
Common Representations of Abstract Quantities
時間や数などの「抽象的量概念」はヒト以外の動物でどうか,という話や,
その神経科学的なモデル("mode-control model"とか大脳基底核とか)。
グループ6:
Environments That Make Us Smart: Ecological Rationality
意思決定におけるヒューリスティック,ecological rationalityの研究。
どういうヒューリスティックを用いているか,それが環境とどう関わっているか。
グループ1:
Recall in Infancy: A Neurodevelopmental Account
神経発達的観点から,子どもの記憶能力の発達について。特に符号化と固定化。
neurodevelopmentalといっても,脳内各部位の発達の「ズレ」の話と,ERP。
グループ3:
Decision Neuroscience:
New Directions in Studies of Judgment and Decision Making
今とっても流行の「神経経済学」関連の話。「効用」とか「確率判断」とか
「社会的交換」とかの知見があれこれ紹介されているのだが...経済学の素養がないとな。
※私は,ない。
グループ5:
Developmental Intergroup Theory:
Explaining and Reducing Children's Social Stereotyping and Prejudice
"developmental intergroup theory"という理論モデルで,ステレオタイプ化・偏見の
発生や,それを減じるための方策を考えましょう。EPS→CEI→DSPという流れ。
心理的に目立つ特性の発見→その特性によるカテゴリー化→ステレオタイプ・偏見の形成。
宿題:
Beyond Fear: Emotional Memory Mechanisms in the Human Brain
※扁桃体と情動的記憶,という話みたい。
次回は15日(水)の月曜授業日,Aクラスと合同です。部屋も2階へ。
*
そろそろ慣れが生じてきてしまっているようです。
ちょっと読む時間の方式を変えてみようか。次々回は。
もう少し,パラグラフリーディングとか,パラグラフ間の論理的構成に目を向ける方向に。
英語を読む(それが目的),ではなくて,
英語で読む(それは手段に過ぎない)
→心理学の新しい知識を吸収することこそが目的,
という姿勢になっていただけることを,期待しているのですが(その方が実際楽しい)...
中学高校でがちがちと身に付けてくるらしい「全訳至上主義」「全訳すれば理解できる信仰」は
強固ですな。
「全訳すればするほどわけわからん」「全訳してもわからないものはわからない」経験を
重ねないと,修正できません。行動療法的に。
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