081125[mz2]他者の感情を,目と耳で推し量ること
081125[mz2]-1 emotion; multisensory; disgust; fear
Audio-visual integration of emotion expression
ふつう誰かと面と向かって話しているときに,その相手の感情を推測するには,
1)表情(視覚情報)
2)声(聴覚情報)
3)話の内容(聴覚情報)
4)身体動作や身体状態(視覚情報)
などが手がかりになると思われるが,3)4)を除いた状態(言語じゃなく,顔部分だけ)での,
1)2)の統合的処理についての心理学的(行動学的)検討。
つまり,表情手がかりと,音声手がかりのみを呈示して,(この実験では)恐怖か嫌悪かを判断。
研究1では,
視覚のみ,聴覚のみ,視覚&聴覚(一致,または不一致の同時呈示)。
→両モダリティ呈示において,速くて正確。
ただし,不一致条件では視覚優位。
しかし,表情がノイジーな条件下では,音声に従った判断をする。状況に依存。
研究2では,
視覚&聴覚同時呈示において,「強制的に」一方のモダリティ情報に注意を払わせる,という
条件でのパフォーマンスを検討。
→無視すべきモダリティの側の情報の影響を受ける(不一致条件下で)。
特に,研究1と同様,注意すべきモダリティからの情報が劣化しているときには。
...ということで,対人場面における相手の感情の認知は,
わりと強固にマルチモーダルになっている,という。
「他者感情の認知」の研究で,視覚と音声を同時に呈示するという,
この研究のようなのは(とはいえ,その方がずっと自然なはずなんだけど),
あまり多くない。
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