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20 nov. 2008

第32回高次脳機能障害学会2日目

午前中,口頭演題のほうは視覚性失認,失行症,と,大変オーソドックスなところに。
※2日間を通して,「言語関連」セッションに足が向かない点は,10年近く変わっていない。
 私の場合。ポリシーというか存在理由というか。

その最中に,本題なポスターセッション。
議論をふっかけてきてくれた先生方には感謝です
(ふっかけられてなんぼのもんですから)。
おかげさまで研究意欲とか,次の研究のヒントがいくつか沸きました。
こんなポスターセッションらしいセッションは,ぜひ今後も続けてほしいです。
※「ブログの...」って学会でたぶん初めて言われました,何人かの方から。そうで~す。

午後は特別講演2「神経心理学の醍醐味」で,山鳥先生のお話をおおまじめに聞く。
 ※ご本人は「古色蒼然」とおっしゃっていたが,それって大原則だよねの4つの仮説。
   ありがたい説法なので,ここに記しておくと,
   1)上位神経水準と下位神経水準の統合・拮抗関係の破綻
   2)左右大脳半球の統合・均衡関係の破綻
   3)前頭葉機能と頭頂葉機能の統合・均衡関係の破綻
   4)言語機能における情報統合能力の破綻
 ※「症状発生の原因となる共通のメカニズム(障害構造)を探さなければならない。
   御意。今だからこそそういうことが言われなければならないときなのかも。

そしてシンポジウム「臨床の技(スキル)」ということで,
トピックス的にはオーソドックスな失語・失行・失認・認知症に関して,
「ニューエイジ」の代表的な4人の先生方のお話をうかがう。
 ※「ポケモンでマッチング課題」には,目が開かれました。いろんな意味で。
 ※最後にディスカッションがありましたけど,
  ・「技」ってアートな部分とか「秘技」的ものを含むときもあるけれど,
   むしろこういうところでは「型」を一通り教えることが必要なんじゃないかと思います。
   趣旨からいって。
   そういう視点からすると,実によく整理されてわかりやすい「技」のお話だったと思います。
   シンポジストの先生方の示された,この考え方とか発想も,「技」なのであって,
   「どうやって患者さんの<思い>を引き出すか」とか,「自発話こそ大事」とか,そういうことを
   うまく引き出すにはどうしたら?みたいなことは,伝承されるべき事柄ではなく,
   経験の積み重ねによって身につけるべき業,なんじゃないかと。 
  ・コメントされたフロアの先生や司会の先生には当たり前のことであっても,
   必ずしもそれが当たり前でない人たちも,特にここ数年のこの学会には多そうなので。
   技の伝承に,まず型から入るのは,まさに「型どおり」だと思うし,
   企画されたという故・田辺先生のお考えも,そういうところにあったのだと理解しています。
  ・つうことで,私には何か伝えるべき価値のある技があるのかと,自問自答...
   まだまだ修行の身であります。

お若い方々が多いなあと思うのは,自分が中堅なあたりにさしかかりつつある証拠か。

 *

2009年33回総会は札幌ですが,
2010年34回総会は大宮だそうです。

 *

昼休みにまた大街道のスタバホイホイに行ってしまう。
そこで「お手紙」を書いている女の子を見かけて,
そういや自分,便箋に直筆で手紙を書くなんてもう何年もしていないなあと思う。
誰かに宛ててラブレターでも書いてみましょうか。久しぶりに。
 (といいつつ,妻に書くのもなんですし,かといって別の女性に書いたら問題ですし;
  架空の相手に書けるような作家でもないし;八方ふさがりですな)

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