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16 déc. 2008

081216[bx1]RNGと半側空間無視

081216[bx1]-1 random number generation; neglect
Random number generation in neglect patients reveals
enhanced response stereotypy, but no neglect in number space

1~6の数を「できるだけランダムになるように」答えていく
(=つまり心的サイコロmental diceふり)という,
RNG(random number generation)課題を
19名の半側空間無視患者(v.s.健常対照群)に実施したところ,

1) (mental number lineの左側に来るような)small digitsの減少という現象はみられない,

2) 直前の数字からどれだけプラスマイナスするか(6→1なら「-5」,1→6なら「+5」),
  上昇系列と下降系列の"Turning Point Index"(1,2,4,3,1...だったら4がターニングポイント)
  の違いもみられない。

3) でも患者群は,特定の数字,特定のペアを答える傾向(stereotypy)がみられる。

とのこと。

定められた範囲の中から,ランダムに数を答えるという課題をするときに,
A.「心の中の数直線を使っているんだ」ということ +
(「表象説」という立場を取れば)
 B1.その空間内の左側位置の無視傾向(小さい数を答えることの少なさ),
 または
 B2. 左方向へ向かうことの減少傾向(減少系列の少なさ)
が生じるのではないかという仮説がありうるわけだが。
結果として1)2)から,そういうことはいずれもない,ということが示されたということ。

 *

論文中であれこれ考察しているのだけれど,
そこに挙げられていない考察として端的に

「心的サイコロふり」という教示,課題説明だったから

ではないかと思うんだけど,これはどうだろう。
オブジェクトじゃんそれは。
となると,Aの前提に立っているかどうかが怪しくなる。
1~7をランダムに,としただけで結果は変わってくるかもしれない。

 *

RNGは面白いです。一度研究で使ってみたことがあるけれど。
簡単なのに奥深い(感じがする)。
このソフト(RGCalc)でランダムさの各種指標を求められます。

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