081228[bx2]モノとモノの概念的関係~taxonomic/thematic
081228[bx2]-1 taxonomic relation; thematic relation; concept; semantic memory
The sensory-motor specificity of taxonomic and thematic conceptual relations:
A behavioral and fMRI study
モノとモノの概念的関係には
a) taxonomicな「分類的」関係 と b) thematicな「主題的」関係がある。
例としてFig.1にある線画で説明すると,
(一画面に三つのobjectが表示される。ひとつめのモノは中央上に,
それ以外のふたつのモノは下に並べて表示されている。)
太字がそれぞれ「関係ある」モノどおし。
manipulable / natural object
a) さくらんぼ・梨・ほ乳瓶
b) さくらんぼ・かご・たんす
non-manipulable / natural object
a) りす・タイヤ・山羊
b) りす・どんぐり・サボテン
manipulable / artifact object
a) お椀(bowl)・井戸??・フォーク
b) お椀・ドア・パン
nonmanipulable / artifact object
a) ベッド・イス・剣
b) ベッド・旗・眠る子ども
このように,
「どのような概念的関係か」,「自然物か人工物か」,「操作可能性manipulability」
を統制して,それぞれの課題をこなすときの脳活動をfMRIで計測した。
結果はもちろんフクザツなので詳細は読んでもらうしかないが,
1) taxonomicな概念関係処理とthematicな概念関係処理は脳内での処理が異なる
→taxonomic:両側楔部cuneus,特にnatural/nonmanipulableにおいて賦活。
thematic:両側の下頭頂小葉IPGと中側頭回MTG。
2) 左IPL/MTGは,thematic/artifact/manipulableで賦活(vs. non-manipulable)。
3) 右IPL/MTGは,thematic/artifactで賦活(vs. natural object)。
意味記憶とか概念の脳内表現については,さまざまな説があるけれども,
生物/非生物(「自然物/人工物」)の区分(「カテゴリー」),
処理に要する視覚的分析の精度の高低(「感覚」要素の強弱),
操作可能性(「運動」要素のありなし)
などが取りざたされている。
そこにさらに,複数のモノどおしの関係という視点を組み込んだというわけ。
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