実家に戻ってくる
昼過ぎに。戻ってきてあれこれ家のことを少しはする。
今年は浅間山の雪も少なく,あまり寒くなく,へんてこな感じです。今日だけかもしれないけど。
アクセス数で振り返るこのブログ的今年1年。
2007年以前の記事を含む月別順位と月pv数。
2008年ネタにはリンクして飛べるようにしてみた。
#は今年ネタでみたときの上位5件まで。
※2009.1.1 12月のところを修正しました;pv数だけ。
【1月】 12,486pv
1位: 博士論文審査
2位: 神経心理学的検査課題を調査してみた
3位: 3要因分散分析における二次の交互作用の分析
4位: 博士論文審査会
5位: グライスの協調の原則,4つの格率
#2 (そして卒論折衝少々など)
#3 (シュトレーゼマンのように)
#4 (iBook大切?!)
#4 (電話と罰)
...新ネタは振るわなかった1月。シュトレーゼマンには近づいただろうか。
上旬には修論の締切,その後<卒・修・博>論審査があれこれあるので
「書かれたものと格闘する」(ちゃんと読んでお役目を果たす)ことと,
その合間を縫っての「卒論折衝」は,恒例年中行事となりつつある。
研究室の電話は8月だけ「接続」されていた。今は当然不接続。罰からの逃避という。
【2月】 9,884pv
1位: 神経心理学的検査課題を調査してみた
2位: 来年度の卒論指導は5名
3位: 謝ることのできない人
4位: 博士論文審査
5位: 3要因分散分析における二次の交互作用の分析
#3 (大学院入試2月期の3日目)
#4 (今朝は「霧筑波」)
#5 (心理的負債を半済するものの)
...卒論生5名というのはそこに書いたように過去最多の経験でしたが,
それぞれ楽しそうに進めていたようでした。
人数多いのも,それなりにメリット=いいことがあるのかも。特にご本人たちにとって。
「謝ることのできない人」の「そこは謝ってしかるべき状況でしょう」にはその後遭遇しなかった。
むしろ,(その人に対してではないけれど)自分が謝るべき状況には何度か遭遇した。
【3月】 9,931pv
1位: 業務引継書を作成する
2位: 神経心理学的検査課題を調査してみた
3位: 研究室飲酒会
4位: HOT SPARはCoco!へ
5位: 『脳神経心理学』
#4 (この図書を推薦しますよ2008)
#4 (博士学位論文題目を検索される)
...「飲み会」のことを書くと比較的読まれ率が高いような気がします,以前から。
もちろんすべてをつまびらかにしているわけではない(飲んだくれて書いているのだし)。
ガジュマルもすくすくと育ち,院生諸君もすくすくと育った(そういうことにしとく)。
時節柄,業務引継とか業務引継書検索をされやすいのですが,むしろこちらを読まれたい。
coco(ココストア)のピンクな看板にも慣れた。
【4月】 9,777pv
1位: 神経心理学的検査課題を調査してみた
2位: 空気を読む/読めない
3位: そろそろ来るのか来ないのか
3位: 内科学概論,を担当するのですか??
5位: 学校神経心理08-01
#5 (GoogleグループでML作成の謎)
...「空気を読む/読めない」は皆さん気になるらしい。卒論生のひとりの研究成果によると,
自己評価と他者評価による「読める/読めない」の基準はだいぶ異なるのだった。
どうしても「空気読める人」と思われたいなら,「盛り上げる」行動に出るしか道はないらしい。
なお,4月頭には家族でバリに行ってきた。ウブドのクプクプバロンに宿泊。また行きたい。
【5月】 11,741pv
1位: 神経心理学的検査課題を調査してみた
2位: [鏡映描写]系検索者へ
3位: 写真に納まる
4位: この図書を推薦しますよ(特別編)
5位: 浜名湖周辺
#4 (「知覚型視覚性失認」なんですか?(マニアな皆様向け))
#5 (さすがに目が覚めましたが)
...写真に撮られることへの抵抗感は以前より弱まってきました。このときの写真は頂戴しました。
でもやっぱり自己の容姿に対する自己肯定感の低さというか,劣等感というかはまだあるんで。
いただくのはうれしいけどそれを見るとため息が出たりして。アンビバレント。
【6月】 13,164pv
1位: [鏡映描写]系検索者へ
2位: 神経心理学的検査課題を調査してみた
3位: ヴィダルサスーン
4位: 車を買い換えようかどうしようか
5位: [TMT (トレイルメイキングテスト) 平均値]検索者へ
#3 (「ふつうであること」はよいことなのか,そうなのか)
#4 (lost my way = 私,道に迷いましたわ)
#5 (今日の5限のおはなしは)
#5 (会議四昧)
...ヴィダルサスーンは現在も使用中。最近はさすがにあのCMしてないな;次はないのか。
車は結局9月発注(←院生さんに「すっごいストレスたまってたんですね」と言われる),11月納車。
「ふつうであること...」はいいことなんだ。でも「良い意味でふつうではない人」でありたい。
【7月】 11,570pv
1位: 研究室合宿1日目
2位: [鏡映描写]系検索者へ
3位: 『大学の実力 「教育力向上への取り組み」』調査というやつ
4位: 『学士課程における心理学教育の質的向上とキャリアパス確立に向けて』
5位: 研究室合宿2日目
#5 (某学会役員)
...なんだか大好評の「研究室合宿」ネタでした。また来年行きましょう。研究と学習に。
「大学の実力...」はよくあちこちで言われるように退学率情報の開示はすごいと思いましたし,
「学士課程における...」は資格絡みで皆さん関心があるんだと再認識しました。
順位にはあがってこなかったけど,山口/福岡(ちょっとだけ)に行きました。
5~7月は「鏡映描写」検索多し。レポートを書くのに苦労する実験実習テーマなんでしょうか。
【8月】 10,780pv
1位: 予防線を張る
2位: 万一私が再び「臨床心理学演習」というような授業を担当することになったら
3位: 若い芽を摘む
4位: ちなみに私
5位: パソ心発表論文集原稿提出期限,なんだそうで。
...予防線を張るどころか,学会の準備で実務的にきわめて多忙でした。そればっかりみたいな。
若い芽を摘む作業や,ちなみに私がどうだったかとか,【私】ネタがこんなに読まれるとは。
来年度は「臨床心理学実践演習」という授業をすることになってしまった(私だけじゃなく全教員)。
だから万一じゃなかった。
断じて“臨床の”実践(←ていうとすぐ実習みたいのイメージする人いるでしょ)じゃなく,
あくまでも臨床領域に関係する"research-orientedな"研究実践のための演習予定,私のところは。
【9月】 12,815pv
1位: 「医療領域に従事する『職能心理士(医療心理)』の国家資格法制の確立を」
2位: 日本心理学会第72回大会第3日(私は第2日)
3位: 日本心理学会第72回大会第2日(私は第1日)
4位: 本日は設営
5位: 「ご相談というか、ご報告というか、お話したいことがある」
...9月は都合3件の学会に。上の順位と関係なく,開催順に述べる。
最初の学会のは「設営」が一番読まれているのは実に残念。後日のを読まれたい。
二番目の学会は読者層が限定的でしょうからしょうがないか。いい学会だったのだけれど。
このふたつの学会は「どっぷり/どちらかというと運営サイド」でしたので,こう見えて気苦労多し。
そして三番目の札幌は,そういう気苦労なくすごく楽しかったのは事実。来年の京都も行くべさ。
やっぱり資格のことは読まれ率が高い様子(リンクも複数張っていただきまして;
しかし今読み返すと,けっこう言いたい放題ですな...といいつつも,考えはまったく変わりません)。
【10月】 12,654pv
1位: ノーベル賞と心理学者
2位: 「店長のお兄さん」
3位: ご結婚あ
4位: 「医療領域に従事する『職能心理士(医療心理)』の国家資格法制の確立を」
4位: [ ビジュアル・アナログ・スケール(VAS) 著作権]検索者へ
#5 (新しく研究を始めることについて)
...「ノーベル賞と...」時事授業ネタ。そういう年はめったにやって来ないでしょうから。
「店長のお兄さん」的なハプニングは皆さんお好きらしい。
その店長には珍しく,年末年始に会えるらしい。
【11月】 12,177pv
1位: [ ビジュアル・アナログ・スケール(VAS) 著作権]検索者へ
2位: 勘違い
3位: 最もお断りしにくいところから
4位: 「右脳左脳」調査2008
5位: 買ってしまった
#5 (本日は県民の日であります )
...繰り返しになりますが,「♥」いまだ送られてきません。残念なことに。勘違いさせられてみたい。
てなことを言っていると,“ドライで柔軟なあやつり師”「さう男」にはなれません,たぶん。
家族でディズニーリゾートに行ったり,松山=道後温泉へ学会一人旅をしたりした。
9月の学会と11月の学会で,それぞれの学会のヒョーギインのひとりとなる。
【12月】 12,337pv
1位: やはり「時代錯誤もはなはだしい」
2位: 3要因分散分析における二次の交互作用の分析
3位: visuospatial working memoryをうまいこと説明する例
4位: 冴えてますねえ
5位: 卒論が終わったので
#5 (【spss 何をすれば 卒論】検索者へ)
...こっそり書いたつもりだったけど1位。別に知らないことがあるのはかまわないのですけども,
あのような言辞が「書評」とはいえ学会誌に掲載されちゃうところに種々のすごさを感じます。
(というか,このblogの読者にこの話のイミがわかる“そちら系”の方々がそんなにいらっしゃるとは)
VSWMの例大募集みたいな企画モノはまた機会があったらしてみよう。blogの良いところですね。
そして時節柄,やはり統計関係のお訊ね検索が多いみたい。でもきっとあまりお助けしていない。
081228[bx2]-1 taxonomic relation; thematic relation; concept; semantic memory
The sensory-motor specificity of taxonomic and thematic conceptual relations:
A behavioral and fMRI study
モノとモノの概念的関係には
a) taxonomicな「分類的」関係 と b) thematicな「主題的」関係がある。
例としてFig.1にある線画で説明すると,
(一画面に三つのobjectが表示される。ひとつめのモノは中央上に,
それ以外のふたつのモノは下に並べて表示されている。)
太字がそれぞれ「関係ある」モノどおし。
manipulable / natural object
a) さくらんぼ・梨・ほ乳瓶
b) さくらんぼ・かご・たんす
non-manipulable / natural object
a) りす・タイヤ・山羊
b) りす・どんぐり・サボテン
manipulable / artifact object
a) お椀(bowl)・井戸??・フォーク
b) お椀・ドア・パン
nonmanipulable / artifact object
a) ベッド・イス・剣
b) ベッド・旗・眠る子ども
このように,
「どのような概念的関係か」,「自然物か人工物か」,「操作可能性manipulability」
を統制して,それぞれの課題をこなすときの脳活動をfMRIで計測した。
結果はもちろんフクザツなので詳細は読んでもらうしかないが,
1) taxonomicな概念関係処理とthematicな概念関係処理は脳内での処理が異なる
→taxonomic:両側楔部cuneus,特にnatural/nonmanipulableにおいて賦活。
thematic:両側の下頭頂小葉IPGと中側頭回MTG。
2) 左IPL/MTGは,thematic/artifact/manipulableで賦活(vs. non-manipulable)。
3) 右IPL/MTGは,thematic/artifactで賦活(vs. natural object)。
081228[bx2][mz1]-2 trait anxiety; angry face; fearful face
Anxiety predicts a differential neural response
to attended and unattended facial signals of anger and fear
表情(恐怖,怒り,ニュートラル)ふたつと家ふたつを同時呈示するような刺激布置で,
教示によって顔に注目するか家に注目するかを変化させる。
そのような状況で,表情の種類,注目の程度(attended/unattended)によって
扁桃体の活動がどう変化するか。
→「怒り」表情に「注目している」とき(「恐怖」「ニュートラル」に比べて)右扁桃体が,
「恐怖」表情に「注目していない」とき(「怒り」「ニュートラルに比べて)左扁桃体が,
それぞれ賦活して,
その活動量は特性不安得点と有意な正の相関を示していた。
ちなみにFNEというsocial anxietyの尺度もとっていて,その得点でコントロールしても
以上の結果は支持されるし,性差を考慮してもやはり支持された。★
081228[bx2][mz1]-1 trait anxiety; dorsolateral prefrontal
Trait anxiety and impoverished prefrontal control of attention
高特性不安者の脅威情報検出がハイパーなことはよく知られているけれども,
それはDLPFCが扁桃体活動の制御をうまくできないからだ,という説がある。
そうであるならば,
非脅威的刺激を用いたresponse conflictのある(注意資源の配分を要する)課題遂行中でも
高特性不安者においてはDLPFCの賦活が少ないであろうと予測される。
→やっぱりそうなった。
(状態不安得点をコントロールしても)
081228[mz1]-1 dieting; restraint; food reinforcement
Working harder to obtain more snack foods when wanting to eat less
コンピュータゲームをしてポイントを稼ぐとポイントに応じてリアルな食物をゲットできる,という
パラダイムでの実験。ゲームの進行に伴って,ゲットするまでに要するポイントの値が増大してくる。
このゲームの遂行を,3群の間で比較した。
→食事制限をしているnon-dieterは,制限をしていないnon-dieterに比べて
スナックフードを食べるべくゲームにいそしんでしまい,
食事制限をしているdieterは,制限をしていないnon-dieterに比べていそしまない。
081228[mz1]-2 depression; bias; optimism and pessimism
Cognitive biases in three prediction tasks:
A test of the cognitive model of depression
抑うつ傾向と「予測判断」における(ネガティブ方向への)バイアスを3つの課題で検討した。
→抑うつ傾向が高いと,悲観的な予測をする方向へのバイアスが生じた。
→→「抑うつリアリズム」仮説を支持しない結果。
081228[mz1]-3 rumination; reflection; intrusive thoughts; thought suppression; hallucination
Rumination, reflection, intrusive thoughts, and hallucination-proneness:
Towards a new model
反芻と言語性幻聴の関連を検討した。あれこれの得点を用いてのパス解析。
反芻→言語性の幻聴に至るルートは3つ,いずれも間接的なもので
1)反芻→侵入思考→幻聴
2)反芻→思考抑制→侵入思考→幻聴
3)反芻→省察(reflection)→幻聴
※反芻ruminationと省察reflectionについては,このあたり(←pdf)が参考になるでしょう。
1コマ目。前回のリベンジ項目をこなす。
その1)方向性運動減少説。原著のpdf(←Mattingley et al., 1998)を見ながら解説。
※"Nature"の論文っていうことに,あまり威力とかその意義を感じない様子の学生さんたち。
その2)失行DVD。今回は上映できました。
※授業には大変有用でした。人によっては釘付けだったみたい。
この授業を3学期開設にしたかいがあると思うほど。
その3) 「壊れないように」,抑制気味に。意識的抑制。注意的制御。
前頭葉性行為障害の話と
(“前頭葉性-行為障害であって,前頭葉-性行為障害ではない”),
Liepmann,Geschwind,Heilmanグループの失行「説明」と,
失行・前頭葉性行為障害などの損傷部位の話をざっと流して。
そこまでで一コマかかりました。
昼休みにプリント印刷。
2コマ目。今日の話題「注意障害」。
古典的な教科書にはあまりまとまって書かれていないところなので,あちこちからつまみ食い的に。
・注意は遍在。あまねく。
・教科書的な「認知心理学」に詳しい人々に対しては,
出力側の注意(制御)を理解してもらおう。
・標準注意検査法CATはもちろんですが,APTというトレーニングについて。
詳しくなかったので,授業準備しながら学習する。
- 「訓練課題」と(pre-postの)「検査課題」を別物にする,という点は大事でしょう。
検査課題としては,PASAT and/or TMTを使うのが一般的なようです。
・直接的訓練が注意障害には有用であるという知見が多いですね。
でも,その他のアプローチも。
・CATのいくつかの検査課題を受講生のみなさんに体験してもらう。
- Position Stroopは,ちゃんとStroop効果があるみたい。半数程度の人々には。
- PASAT1秒条件はやっぱり...難しいですな。
※こういうときに,がぜん張り切って課題をこなす人々がいる。
一気に覚醒水準が上昇するというか。
・メカニズム以降は次回年明けに。
やっぱだんだんずれ込んできた。時間的には20分ほどの分量かしら。ねじを巻こう。
次回の「記憶」を圧縮気味に準備しよう。
そういえば昨日,「神経心理学」の受講生のひとりと話をしていて聞いた話。
「矢状断sagittal」の読みは,「しじょうだん」。
「やじょうだん」ではありません。
そう読む先生もいたそうですが。
おおびっくり。
切羽詰まり感はわかりませんが,
そんな検索をしているようでは卒論は書けないでしょう。
指導教員なり先輩なり同輩なり「人に尋ねる」か,
参考にした研究論文(本じゃないよねまさか)など「紙に尋ねる」か,
してください。
インターネットで検索しても何もわからないんじゃないか...
だってあなたの研究がどんな目的なのか,また,
どんなデータを持っているのかも
わからないのだから。
20時スタートという「大学生らしい」時間帯の飲み会。
いつものように飲み,
いつも以上に控えめに喋ってました。
主役は卒論を書き上げた諸君ですから。
後半,お店が停電して(ブレーカーでもないらしい),
ローソクのともしびのもと飲み語らうという「粋な趣向」もあり。
『サブリミナル・インパクト』を読み終えました。
「前意識」(p. 256-)というか「周辺」(p.269-)というかの
広さ深さ豊かさ(それだけでもすごいんですけど)を,
こういうふうにまとめあげて語ってみる,というところが
なんとも天才的なことはもちろん,なんですけど。
私の知っている下條先生の「喋り」と,
書かれている文章の「文体」が
あまりにも一致していて(究極的に「言文一致」),
読んでいると声が聞こえてくるところにもまた同様に,
クラクラときました。
二重に冴えわたっていて,
マネできません。
...あ,ひとつだけ。「当必然」というコトバは金曜日に使ってしまいました。
WGは初会合。設立理由,時限付きであること,タスクの範囲が明示された後に意見交換。
次回までに各自案を練ったうえで事前に報告するように,とのこと。
午後の認定作業そのものは順調に進行。
そのWGでの作業(とその後)がうまく運べば,
認定作業そのものも,よりサクサクと進行するはず。
来年度の卒論に関するご相談。
今期おひとりめ。
オンライン上の情報で,「しっかり予習」したみたい(笑)
結構なことであります。
少なくとも,<ご縁がありませんね,さようなら。>ではなかった。
あることAを,ある側面Bから研究してみようという枠組み。
「AとB」の研究はそれなりにけっこうたくさんありそうなので,
英語論文をたくさん読んだうえで,オリジナルなところをどこにもってくるかにかかっている。
空間と身体と行為のメカニズムとその障害。
↓こんな流れで。
「081219.pdf」をダウンロード
構成障害のところまで到達し,運動維持困難★や,行為の解放現象は来週。
★この点は,来週予定の「注意」にとってはいささか好都合。
今日の1冊 → 『失行』
(※のつもりが,DVD再生できず今後の課題=来週冒頭に)。
・授業としては,半側空間無視と視野障害の違いを十分理解してもらうことが重要。
・「何に対する」左側を無視するかの諸相は力点を置くべきだろう。空間の座標軸は複数ある。
・「燃えている家には住みたくない」の図(←何の話かおわかりでしょうか?)は
あれこれの専門書では発見できず。ネット上でも。
・「身体」に関しては,パワポで見せるべき図表があまりない。
・reachingとgraspingの話は,思ったより関心を持ってもらえたみたい。意外なことに。
・覚醒度の低下した時間帯に「失行検査」をやってもらうのは,覚醒度をやや向上させる効果が。
081218[mz3]-1 anger rumination; aggression; hostility; anger
Anger rumination across forms of aggression
最近は反すうを細分化して捉える研究がいくつかある。
この研究では,「怒り反すうanger rumination」が,感情面の「怒り」,認知面の「敵意」,
行動面の「身体的攻撃」「言語的攻撃」をどの程度予測するかを検討。
→「敵意」と「身体的攻撃」「言語的攻撃」は予測するが,「怒り」は予測しない。
081218[mz3]-2 body modification; tatoo
Perception of human body modification
タトゥーのあるなしは,同性から/異性からどのように見られるのかの検討。
タトゥーの入った男は,両性から「有力dominant」と,
また女性からは「健康的である」と評定される一方,
タトゥーの入った女は,両性から「健康的でない」と評定される。
081218[mz3]-3 scarring; facial attractiveness
Facial scarring enhances men’s attractiveness for short-term relationships
“顔にキズ”があることで魅力的になるというようなことが,条件的には存在する。
女性が男性の顔を評定×アクシデントによる(ケンカなどでなく)ד短期的には”。
昨日娘の「多数派工作」の話をしましたが,その続き。
なんと少数派サイドから「切り崩し工作」があり,
一時紛糾したものの,
結果的には「数の論理」で原案通りになったと。
やはりどこかの政党の党首選挙のようだ。
イマドキの小学生のレベルが高いのか,
どこかの党の方々の思考/行動が小学生レベルということなのかは,
みなさんそれぞれ,お好きな方で解釈してくださいませ。
081217[mz1]-1 covariation bias; contamination fear; disgust
Information processing in contamination fear:
A covariation bias examination of fear and disgust
汚染恐怖の共変バイアス。高汚染恐怖傾向者は,
1)「恐怖」と「嫌悪」いずれもover-estimation,
2)「恐怖」への高いバイアス,
3)「安全」へのunder-estimation。
081217[mz1]-2 aversion; contamination; disgust
Latent structure of aversion: Taxometric exploration
aversion(「イヤ」)の構造を明らかにしたい。
→嫌悪経験(propensity)+嫌悪感受性(sensitivity)+汚染恐怖(汚染観念+過剰洗浄)。
081217[mz1]-3 contamination; fear; disgust; exposure; OCD
Differential habituation of fear and disgust during repeated exposure
to threat-relevant stimuli in contamination-based OCD: An analogue study
汚染恐怖傾向者に,繰り返し曝露。「恐怖」は低減するが,「嫌悪」はそれほど下がらない。
081217[mz1]-4 visual search; snake fear; spider fear; attentional capture
Fear, but not fear-relevance, modulates reaction times
in visual search with animal distractors
(ヘビ・クモ恐怖傾向者の)視覚探索課題。ディストラクターをネコやら魚やらにしてみる。
実験1:「ヘビ and/or クモ恐怖傾向者」は,非恐怖刺激探索とくらべてRTに差がない。
実験2:「ヘビonly」「クモonly」恐怖傾向者は,該当する恐怖刺激においてはRTが速い。
クリスマス会で何をやるか決めるのに多数派工作をしたらしい娘。
どこかの政党の党首選挙のように。
男子集団は票をまとめきれず小集団に分割され,
結果的に団結して多数派を構成した女子集団の意見が通ったとのこと。
明日・明後日が卒論提出締切日です。
朝から読んだり,会って話したり。
ほぼできあがったところで,
ただいま3名分,院生さんにお願いして査読中/査読終了(←私より厳しいでしょう)。
執筆者と指導教員以外の,第三の目が入ることは大事です。
081216[bx1]-1 random number generation; neglect
Random number generation in neglect patients reveals
enhanced response stereotypy, but no neglect in number space
1~6の数を「できるだけランダムになるように」答えていく
(=つまり心的サイコロmental diceふり)という,
RNG(random number generation)課題を
19名の半側空間無視患者(v.s.健常対照群)に実施したところ,
1) (mental number lineの左側に来るような)small digitsの減少という現象はみられない,
2) 直前の数字からどれだけプラスマイナスするか(6→1なら「-5」,1→6なら「+5」),
上昇系列と下降系列の"Turning Point Index"(1,2,4,3,1...だったら4がターニングポイント)
の違いもみられない。
3) でも患者群は,特定の数字,特定のペアを答える傾向(stereotypy)がみられる。
とのこと。
「(ワーキンググループWG→)先生にメンバーに加わっていただきたいと要望がありました」とお達しが...
どちらからの差し金?かがわからないけれど,
断る理由も見当たらず。
2ヶ月に一度の会議@文京区本郷,のその前に,
会議がひとつ増えるというしくみ。
同【班】だった彼と同【類】だった彼女のお宅にお邪魔する。
かわいらしい(もうすぐ6ヶ月の)娘さんにも初対面。
どうやら私は「人見知りされ」第一号らしい。
一生懸命何か話しかけてくれてはいたのだけれど,
だっこするたびに泣かれてしまった。
ニオイが違うせいか,低い声のせいか。ふたつの仮説。
...あれこれ積もる話もあり。
ついつい長居してしまったあげく,送ってまでもらいまして。申し訳ない。
ご縁のあるあちらの高校へ赴きまして,模擬授業をしてまいりました。
13名+19名の高校生さんを相手に,お話を。
リンショー心理学の概念を拡大させるというか,
基礎系心理学と密接に連結させる(決して対立概念ではない)ことと,
サイエンスなんだ,数字を使うデータが必須なんだ,たんなるお話の世界じゃないんだ,
というあまりにも当たり前のことをお伝えするのが,
こういうときの私の使命であります。
もちろん,「よろしければ受験してね」宣伝活動も。セールスポイントは3つある。
*
教室も,控室の座席位置も一昨年と一緒でした。
熱心な生徒さんたちであったことも。
本日より各論的に。
知覚・認知のメカニズムとその障害。
失認周りのネタです。
75分×2コマで,
話の流れはこんなところ↓
「081212.pdf」をダウンロード
(あと図表をA3で1枚配付)。
それら&パワーポイント。
今日の1冊『視覚性失認』
(原著は第2版が出ていますが,翻訳の方はどうなんでしょう~)
ちょっと忙しいのでこんなところで。後ほど。
(2008.12.14追記)
・ 各論初回なので,時間配分がいきあたりばったり。のわりには考えていた通りに。
・ やっぱ現象の「不思議さ」に対する知的好奇心をくすぐることは大事。
くすぐられない人は,向いてない。たぶん。
・ 「視覚性失語」は食いつきがよかった。それは大変にいいこと。
“なんで視覚入力のときだけ呼称ができない”のか,を,
どのように解決しようと考えるのか,の諸説。しゃべっているほうも面白いんだけど。
・ Farah(1990)の,相貌失認-物体失認-純粋失読の「パターン」の分析の話を
ちゃんとしなかった。反省。次回冒頭に。
...と,まるで「大学教員の鏡」のような日でございました。
(「研究」のエフォートは40%くらいか)
(12/12修正→)「鏡」じゃなく「鑑」でしょうか,正しい漢字は。
(「+」の待機時間にちょっと抜け出して)
買ってきました。
『サブリミナル・インパクト─情動と潜在認知の現代』
目次さえ見ずに,1ページも開かずに買う。
ってことは,このときを上回るわけですけど。
当然の行為ですね。
楽しみです。
週末の出張の行き帰りに,かな。
12月はどうやら今回限りです
(来週火曜日は,たぶんひねもす「卒論生なんとかしよう会」(←だっけ?)ということに;
やさしいおにいさんおねえさんが厳しく指導,
または厳しいおにいさんおねえさんがやさしく指導)。
次は1月。
研究会日程も決めましたが,むしろイベント企画先行な気もする。
それもまたよろし。
2コマ続きの2週目。
前半は,失認・失行・失語のあれこれ(←順番注意)。
「できないこと」だけではなく,「できること」をも調べないと,神経心理学症状名が定まらない。
心理機能と対応付けるのは,
1)脳損傷部位←であるならば,臨床神経心理学ですし,
2)モデル←であるならば,認知神経心理学ということになる。
後半は,各種神経心理学検査の概要。
冒頭にちょっとだけ実習的要素含み,
底本は『神経心理学を理解するための10章』の5章
+『神経心理学評価(アセスメント)ハンドブック 』
+『標準注意検査法・標準意欲評価法』の一部。
最後に,認知リハビリテーションについてちょっと。
某"学会誌"が本日届いたのですが,そこに掲載されている書評。
ご本人が「言われそう」とおっしゃっているから,
あえて言いますが,
まさしく,
時代錯誤もはなはだしい。
評されている本の方ではなく,評者がね。
さて,始まりました。楽しく。
100名超の方々がいらっしゃいました。部屋を変更してよかった。
1コマ目は,
まず,授業の形式的側面(出席取るのかとか,試験はどうなるのかとか)の「方針」開示。
そして総論。範囲の措定というか。
(どこかで既に一度,レクチャしました;
「1861年」とか「1980年代になって」とか歴史もちょっと)。
2コマ目は,解剖の基礎のキソ。
「地形」(gyrusとsulcus)と「番地」(Brodmann)と「座標」(Talairach)。
その後,一次感覚野・一次運動野の間にあるフクザツなあれこれの処理。
勉強のしがいがあります。
昔を思い出して,ぜひ「英単語」も覚えてください。
※ひとつ忘れたことがありました。
「方向」記号の,dorsal(背側)/ventral(腹側),rostral(吻側)/caudal(尾側)は
説明しましたが,medial(内側)/lateral(外側)を...次回冒頭で補足すべし。
今日の一冊→『脳単』
本日がとりまとめの先生への報告日。
まだ完了はしていなかったので,
2・3限の授業のあと少し休んでから,
ひえーっとつぶやきつつ採点。
345枚。
でも「白紙」4枚あったので,341枚分。
その後も「登録された方々」の数は増え,
本日18時現在,大台=3ケタに達しております。
適切なサイズの空き部屋がなく,
結果的に2B412に変更することになりました。
ほんとかよ。
ぎゅうぎゅう詰めではなく,かなりゆとりをもって座れるであろうことは良いことですが。
ま,明日は「方針」と「概論(総論)」と「地図」の開示ってところでしょうか。
板書とプリントだけで進める所存です;明日のところは。
081203[mz3]-1 self-presentation; social norms; social comparisons
Perceptions of Undereaters: A Matter of Perspective?
人は,良い印象を与えようとして,
相手が食べる量よりも自分の食べる量を少なくしようとする傾向があるようで,
自分が満足する量を食べるためには相手がもっと食えばよく,
したがって
「たくさん食べる」相手をより好きになる,ということが予想される。
そんなこんなを,ふたつの実験で検討した。
金曜から始める「神経心理学」ですが,今日TWINSを確認してみましたら,
予めあてがわれている<2A411>という部屋の定員の値を超えておりました...
まさか,大台にはのらないと思いますけど。
2コマ続き。博士前期課程の院生さん対象の授業です。
調子にのって1コマ目をしゃべりすぎたけど,まあいいか。
(その話だけで1コマ使うとは,自分でも思ってなかった)
また来週どうしようか,あれこれ悩みます。
『心の脳科学 「わたし」は脳から生まれる』
を読み終わりました。
大変面白く読みました。
皆もぜひ読むべし。
『前頭葉は脳の社長さん?』を読んだときも思ったのですが,
ひっぱってくるところの文献の適切さといい,説明の巧みさといい。
ときおり挿入される,ふつーなかんじの人々のつぶやきみたいなのとか会話とかのタイミングといい。
文才があるってこういうことなんじゃないかと,わたしは思う次第です。
あとでもうちょっとレビューするかも,いややっぱり
しないかも。
(↑「教育的配慮」;この本を読んでレビューすることをレポート課題にする教員もいるであろうから)
でも当面は,
明日2・3限の大学院生のみなさん対象の方法論3「神経心理学」(その1)2コマ分と,
※来週火曜日も,で計4コマのうちの前半2コマ。
明日5限の非常勤,<「臨床心理」枠の中での「神経心理学」(その2)>の準備がぁぁ。
そして金曜日から始まる「神経心理学」(←こちらは“本名”,学期を通して開講)。
12月になりました。
今日も卒論生のほうの研究会をいたしましたが,
分析はそれぞれ進めている様子。
彼らの「題目届」の提出期間に入ったので,
題目を決定して,署名捺印しました。
...あとは提出まで,書かれたことがらをターゲットとして
アメとムチで彼らのお世話をするばかりです。
昨年度に比べると,今年度は人数も多めですので,
たぶん「戦い」っぽくなるのでしょう。
私も,いくらかは。
18日16時が締切です。
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