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10 févr. 2009

共感と単語属性とテトリスな研究会(院生)

研究室の研究会。2時間半ほど。
論文紹介その1 → 研究相談 → 論文紹介その2。
論文2本は,ちょっといつもとは毛色の変わった感じのものだった。


論文紹介その1

Physiologic Correlates of Perceived Therapist Empathy and
Social-Emotional Process During Psychotherapy

(→こっちでpdf落とせました)

心理療法中のセラピストとペイシェント(これは精神医学論文だから,Pt)の
生理指標(皮膚電気活動)の同期,生理指標と知覚された「共感」の関係,
socio-emotionalな評価(他者評定)など。
・まあなんとタイムリーな?
・イメージングでは対人相互作用的なところ難しいから,生理指標使う発想はよろしいのかも。
・「とりあえず共感は大事だってことね。」
 ~それには共「感」するけれど,「共感的理解」ということばは好きじゃない私(こんな風に)。
・そんな意味でも,
 セラピストの年齢(経験値の代理的数値か)およびセッション数は,
 知覚された共感を予測する変数にはならなかった
 (その「皮膚電気活動一致度」のみが有意な変数だった)という点は大いに注目ですね。
・この論文では「波長が合う」(「汗が合う」っていうか...)でしたが,他にも
 「息が合う」とか「心臓ドキドキが合う」とかいうことも,あるかもしれないっす。

ピックアップした理由は聞きませんでしたが...
どんないきさつでこの論文だったかは,聞いておくべきだった。
コンテンツ側からだったのか,メソッド側からだったのか。
 

研究相談

もうすぐ予備調査しようという段階で大・先輩からのありがたいアドバイスによってまた悩み始めた
まじめな院生さんの肩を押すための「どーしましょうか」ディスカッション。
・取り得る手段はふたつ。
・どっちで行くにしても二段階。
・単語属性のコントロール,どれを考慮するか/しないか,などなど。
・データベースを利用するか,データベースを作るか。
・事前統制するか事後統制するか。

悩ましいアドバイスをタイミング良く(悪く,かもしれない)頂戴したおかげでちゃんと考えました。
(あえてリンク貼らない;どこにあるのか知らないらしいっすよ,大・先輩どの)

あれこれしゃべって,ご本人は一応の方針が定まった様子。
研究は楽しいけれど,苦しくもありますねぇ。


論文紹介その2

Can Playing the Computer Game “Tetris” Reduce the Build-Up of Flashbacks for Trauma?
A Proposal from Cognitive Science

(あら,フルテクスト)

巷では有名な,「テトリスはPTSDフラッシュバックを減らすための認知的ワクチンになる?」
ストーリー的にはわかりやすい論文ですが,そこをあえて,イチャモンいろいろ。
・対照条件がいかん。
 「何もしない」じゃなくって,テトリス以外(visuospatial要素の少ないの)をする条件必要。
 「non-taumatic film」を見せたときのフラッシュバック様想起がどうなのかも見るべきだ。
・「テトリス」が「楽しい」からじゃない?
  ~「悲しいテトリス」(あれこれのバリエーション考えられる)もやるべきでは。
・時間的な変数はもっとあれこれ検討できる。
 テトリス課題遂行時間量とか,タイミング的に「いつ」やるのか,いつまでなら効果があるのかとか。
・そもそも,ホンモノのトラウマティックな体験の直後,
 そんなときにテトリス(とか,visuospatialな課題)に手がつけられるのか。
・EMDRもvisuospatialだって考察にあるけど本当か。
 visuomotor要素大なんじゃ?
・あれこれ「資源」というと,なんでも説明できてしまうおそれが。

もちろん,「臨床に役立てばそれでOK」という発想もそれはそれでありだとは思うが,
どうしてそうなのかが説明できて,かつ
同じように説明できる別の仮説が潰された方が,よりいっそう望ましいでしょ?

(この論文を紹介したご本人もご自分のブログに書いておられますが,
 あえてリンク貼らない;そうしてくれって前に言われたもんで)

研究会らしい研究会だった。あまりどんよりしないところが,いい。

 *

控えめに求められた消耗品が到着したので山分け。


山分けついでに,
夏の合宿のプリクラ(=証拠品☆)を本日山分けされる。
ちゃんと日時の入ったところを頂戴しました。

  ☆別に深いイミはない。
    自分そのとき入るのをためらっていたのだが,写っていてよかった?
    「彼」が入っていることは,実はポイントだったなあと。

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Commentaires

ピックアップ理由ですが・・・
学外のある勉強会(研修会?)で紹介されていた論文で,
このコンテンツとメソッドの組合せは変わってるなぁと思い,読んでみました。
私が基本的に興味があるのは,(ご存知の通り)コンテンツ側ですが,
このメソッドなら望月研で発表してみたらおもしろそうと思った次第です。
最近,色々な機器も導入されたことですし。
機器があると,実験したい欲が高まりますね。

Rédigé par: 論文①reporter | le 12 févr. 2009 à 18:27

なるほど。そういうことでしたか。
組合せの妙,というところに目をつけたわけですね(そこがまず偉いな)。

私としては,知覚された共感の多少だけでなく,
より積極的な意味で「共感できないぜ」「共感してもらえないわ」と感じられるときの
生理状態なり脳活動状態もわかると,より面白いなと思います。

で。

> 機器があると,実験したい欲が高まりますね。

を,(論文①reporter)の
「内発的動機づけの高まり」とみました。
"experimental" study ですね~
...期待しまーす。

Rédigé par: mochi | le 12 févr. 2009 à 19:07

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