090402[bx1]情動的共感は下前頭回,認知的共感は腹内側前頭前野
090402[bx1]-2 emotional empathy; cognitive empathy
Two systems for empathy: a double dissociation between emotional and
cognitive empathy in inferior frontal gyrus versus ventromedial prefrontal lesions
共感には2種類あって,
情動的共感("情動感染")と認知的共感("視点取得")とに分かれることは
もはや心理学的にも神経科学的にも「常識」でしょうけれど,
それを脳損傷患者群,すなわち
下前頭回(IFG)損傷患者群☆と腹内側前頭前野(VM)損傷患者群での検討で確認★
→タイトルのとおり。
下前頭回損傷群では情動的共感指標が低く,他方で
腹内側前頭前野損傷群では認知的共感指標が低かった。
情動的共感指標は,IRIという質問紙のその要素と"Eyes Test"で,
認知的共感指標は,IRI質問紙のその要素と"二次誤信念課題"で算出。
もうちょっと脳の部位をいうと,
情動的共感はブロードマンBA44野で,
認知的共感はBA11/10野だとのこと。
☆ 「ミラーニューロン」「ミラーシステム」系の話と絡んでいる。
★ 神経心理学で「確認」と言ったら,二重乖離がみられたと考えるのが王道。
この研究のように。
グラフは,かなりカッツリと,きれいなバッテン形をしている(Fig 4)。
さあ,誰か,わかりやすく教えてほしい。
その世界で玉条的お題目となっている「共感的理解」というのは,
VM使うってことか,IFG使うってことか,VM AND IFGってことか。
という領域の問題。
VM/IFGをもっとactivateせよということなのか,何か両者の黄金的な比率があるってことなのか。
という量と配分の問題。
...そういう説明のされ方でないと,
この玉条的お題目の言わんとしていることの意味も効用も,ぜんぜん,わからない。
「共感的理解に対する共感的理解」が,どうも不足してるようでして。私。
向いていないんだろうなぁ。
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