研究室飲み(院生)
「倉庫」の中で一次会。
「貸別荘風」の中で二次会。
まあなんていうか,けっこう鯨飲でしたわね。
だってなんでもかんでも「経験」て言われてしまったら,
ただただ経験積むしかみちがないような気がしてくるからねぇ。
少なくとも,
どう経験するか/すべきなのかを述べていないのなら,
そのことばにはほとんど意味がないばかりか,
ただただ経験してりゃいいみたいな悪しき発想になりかねない。
逆のことも考えてみよう。
経験が少ないのにうまくいっているとしたら,
それは「才能」とか「もともと向いている」とかなんとか言われることになるだけで。
結局,どうトレーニングしたらいいのかは,
誰も何も教えてくれないし,そもそもわかっていないんじゃなかろうか。
090429[mz1]-1 anxiety; attentional control; emotional Stroop
Effects of anxiety and attention control on
processing pictorial and linguistic emotional information
090429[mz1]-2 emotion regulation; anxiety
How to handle anxiety: The effects of reappraisal, acceptance, and
suppression strategies on anxious arousal
090429[mz1]-3 OCD; rumination; thought suppression
Cognitive control of obsessional thoughts
090429[mz1]-4 mindfulness; autobiographical memory specificity
The effects of mindfulness on
executive processes and autobiographical memory specificity
マインドフルネスで,自伝的記憶の特異性が改善(overgeneralityが低下)?!
090429[mz1]-5 intrusive memory; trauma film
Tell me more:
Can a memory test reduce analogue traumatic intrusions?
ようやく神経「心理」学各論に入りました。
失認。
しゃべることがたくさんあることと,
どうも「変則的な」本務校時間(1コマ75分)と,通常の時間(1コマ90分)の
感覚がずれてしまっているところがあり。
少々この時差ボケ修正までに時間がかかるだろう。
次回は「2-4」から。聴覚性失認や触覚性失認は次回回し。
実験アナログスタディ系。
090428[mz1]-5 intrusive memories; resistance to proactive interference
Individual differences in experiencing intrusive memories:
The role of the ability to resist proactive interference
順向性干渉への抵抗と侵入的記憶の頻度に関係がみられるが,
反応抑制との関係はみられない。
#反応抑制は,ストループと,ランダムナンバージェネレーション課題で測定。
090428[mz1]-6 body dysmorphic disorder; mirror gazing; body image
Mirror gazing increases attractiveness in satisfied, but not in dissatisfied women:
A model for body dysmorphic disorder?
自分の容貌に満足している人は,(自分の顔)鏡を見た後の「魅力度」評価が上昇するが,
不満足な人は評価が減少する。
他者の顔についての評価は,自己容貌不満足な人たちのみその人の魅力度評価が上昇する。
→ということで,そういうメカニズムがBDDの持続要因になっているかもしれないというお説。
摂食障害におけるボディイメージの話と重なるところがある。
090428[mz1]-7 social anxiety; imaginal exposure
Regulating emotion during imaginal exposure to social anxiety:
Impact of the specificity of information processing
社交不安者のイメージエクスポージャーで,
1) 繰り返し経験するようなgenericなことがらをイメージするか,
2) 特定の出来事の特徴的なところをイメージするか,の比較。
→2)の方がdistress低い。
090428[mz1]-8 interpretation bias; cognitive bias modification; priming
Cognitive bias modification – Priming with an ambiguous homograph is
necessary to detect an interpretation training effect
解釈バイアスを変容させるトレーニングを受けた後のプライミング語彙判断課題で,
曖昧プライム刺激を含まない課題設定では,トレーニングの効果が出現しない。
#そのトレーニングはたしかに解釈バイアスをmodifyするトレーニングになっていて,
単に情動的にcongruentなターゲットへのアクセスがよくなるわけではないことの証拠。
090428[mz1]-9 covariation bias; social anxiety; interpretation bias
Covariation bias for social events and signs of (dis)approval
in high and low socially anxious individuals
社交不安高群における共変バイアス。
→単にネガティブ共変バイアスが高まっていたりポジティブ共変バイアスが低下していたり
ではなくって,「恐怖確証解釈バイアス」。
質問紙アナログスタディ系。
090428[mz1]-1 disgust sensitivity; general emotion dysregulation; fear
Disgust sensitivity and emotion regulation potentiate the effect of disgust propensity
on spider fear, blood-injection-injury fear, and contamination fear
嫌悪傾向(disgust propensity)と恐怖(spider; contamination; blood-injection-injury)の関係を,
嫌悪感受性(disgust sensitivity)と全般的な情動制御不全傾向(general emotion dysregulation)
が調整するか?
DP→クモ恐怖・汚染恐怖の関係をGEDが,
DP→BII恐怖の関係をDPが強めるような関係。
090428[mz1]-2 disgust propensity; disgust sensitivity; health anxiety
Incremental specificity of disgust propensity and sensitivity
in the prediction of health anxiety dimensions
嫌悪傾向・嫌悪感受性が健康不安(「心気症」)とどのように関係するか。
→健康不安のなかの,身体感覚とその変化へのヴィジランスという側面を高めるような影響。
090428[mz1]-3 social anxiety; emotion suppression; belief
Social anxiety and emotional suppression: The mediating role of beliefs
社交不安傾向高群は,情動の抑制を行う頻度が高いだけではなく,
情動表出に対するアンビバレンスが大きい/情動反応を困難に感じる/
情動経験に恐れを感じる/情動表出に対する否定的信念を有している。
090428[mz1]-4 depression; social anxiety; scholastic competence; social aceptance
Self-perceived competence and prospective changes
in symptoms of depression and social anxiety
抑うつと社交不安と
(自己知覚される)アカデミックなコンピテンスと(自己知覚される)社会的なアクセプタンスの関係。
・横断的なのも縦断的なのも。
・ストレス-脆弱性モデルを支持するような結果は得られなかったらしい。
専攻の院生さんが作成した「記録」をもとにあれこれ話し合う。
作っている方は大変だろうけど(プレッシャーもあり),
「中~長期的な」目標みたいのを考えなくてはならないので,
少し気分転換にはなるんだろう。
(そして,「研究すること」が院生の本分であることを再確認できるだろう)
こちらはこちらで,いつもとは違うスタイルで話ができるので,
(そういう質問をされるから)
結論としては,それなりに意味があるような気がした。
そういう話をする機会が与えられるのは,中期的にはいいことかと。
今日はおふたりと話して,印鑑押す。
構想発表会までのスケジュールを考えますと...
とりあえず,5月14日(木)17時からは,院生研究会と合同で
「発表会」予行演習をするのだ,と宣言する。
先週書いたとおり,構想を考えるわけだから,「問題と目的」部分に
何をどう書くかが重要であって,そのネタを収集しなければならない。
"diagnosed patients"に関する論文。
090427[y]-1 social anxiety disorder; social phobia; safety behavior; self-focused attention
Videotaped experiments to drop safety behaviors and self-focused attention
for patients with social anxiety disorder: Do they change subjective and
objective evaluations of anxiety and performance?
社交不安障害/社交恐怖患者に対して,
「安全行動」「自己注目」をさせる/させない条件下でのパフォーマンスをビデオに撮って,
後に「観察される不安」「恐ろしい結果への信念」「全体的なパフォーマンス」などを
本人/ピア評価。
→安全行動をしない・自己注目しない条件のビデオの評価は,
それらの不安や信念を低下させるが,
それでもなお本人評価はピア評価よりも高値,つまり認知の歪みが解消するわけではない。
090427[y]-2 bulimia nervosa; explicit self-estem; implicit self-estem
Implicit self-esteem in bulimia nervosa
神経性大食症患者の自尊心は,
顕在的には低く(全体的にも,またshape & weight based self-esteemでも)
潜在的には高めな,"fragile self-esteem"になっている。
090427[mz3]-1 alexithymia; Iowa Gambling Task
Alexithymia, Cumulative Feedback, and Differential Response Patterns
on the Iowa Gambling Task
TAS-20で測定されたアレキシサイミア傾向の高低によって,
IGTのパフォーマンス(10trialsごとの10blocksで)が異なる。
高群は,
前半では「不利な山(disadvantageous; D)」から「有利な山(advantageous; A)」へ
という通常の選択をするが,
後半では,その後A→Dへ,さらにまたD→Aへ,という引き方をする
("explore-learn-change-return"strategy と命名された)。
課題中に,累積獲得金額を明示しない変法でも検討されている。
ちょっと一泊で旅行。木更津におります。
カーナビ様が東京湾アクアラインを通過することを求めてきたので
ちゃんとそっち周りで。海ほたるPAにも立ち寄る。
雨だったけど。
「竜宮城」。
室内プールで泳いだり,しょっぱい温泉だったり。
たぶん明日は潮干狩り。
そういうミワク的なお誘いをいま学生さんから受けたのだけど。
残念ながら,これから,って言われても。
あれこれの予定が。
時間を自由に融通できるのは,
うらやましい限り。
野島くん担当。
Emotion recognition impairment and apathy after subthalamic nucleus stimulation
in Parkinson's disease have separate neural substrates
(パーキンソン病における視床下核刺激治療後の情動認知障害とアパシーは,
異なる神経基盤によって生じる)
※ あとで書く ※
先週からの流れ的に,あとの3人の"上級院生"の方々が。
なかなか面白い取り合わせで,
おひとりめは論文の紹介,
おふたりめは学会発表の原稿を紹介,
おさんにんめは今これからやろうとしている研究の検討。
...研究会の基本3要素がすべて含まれておりました。
紹介された論文は↓
Attentional control in dysphoria: An investigation using the antisaccade task
アンチサッケードタスクで,Happy表情へのアンチサッケードにミスするが,
delayを入れるとミスが減るという話。
ポジティブ刺激へのバイアスの話ってあまりないので興味深かった。
おふたりめのは,やはり「視点」についての説明と激論。
予測されない結果が得られたときに,どう原因帰属するかみたいなことで。
おさんかためのは,
「これが決まっていない!!なんてことだ!」とされている部分をみんなであれこれ議論して,
一筋の光明が見えたところまで。
2時間弱でした。
履修者ゼロかと思っておりましたら,ご相談したいとのことでしたので
昼にそのご相談をお受けする。
どの教員に,という部分で未決のため,とのこと。
明日が履修申請の登録締切ですね。
しばらく会っていない人の顔かたちや表情のことを思い出すときに,
その記憶のことを「面影おもかげ」って言ってもいいと思うのだけど。
それの声バージョンは,
(「声の記憶」よりも,もうちょっとかっこいい言い方で)
なんて言うのだろう?
090422[bx2]-2 empathy; pain; fMRI
Can We Share a Pain We Never Felt?
Neural Correlates of Empathy in Patients with Congenital Insensitivity to Pain
「先天性無痛症」というまれな疾患を有する人々も,
他者の痛みに共感できる,というfMRIスタディ。
健常対照群との共通点と相違点。
090422[bx2]-1 smoking; fMRI
Brain Regions Related to Tool Use and Action Knowledge
Reflect Nicotine Dependence
ってことなのだが,もちろんsmokersでは,しかもニコチン依存度に応じて,
他の物品と同様に,喫煙関連物品は「喫煙することをアフォードする」。
cravingや習慣学習に関与する脳部位の活動が高いだけでなく,
action knowledgeやtool-use skillsに関連する脳部位も高い活動を示した。
ふたつ終わったところ。次のは1時30分から,のはず。
あとふたつだと思っていたら,
もうひとつ重なっていることに,先ほどの第二の会議で気づかされた。
...完全に「内部記憶と外部記憶(=手帳)」の外だった。
身体的に疲れているか,
気持ち的に上の空か,
いずれかなんだろう。
駒場シリーズ
(火曜の午後は「外勤」ってことです)。
今日は正々堂々と正門から「入学」しました
(出勤簿も控え室もこっちの方が近い)。
ちょっと到着が早かったので,構内を少し歩き回ってみる;「渋谷寄り」。
*
方法論と解剖のキソ。
二重乖離の原則とか透明性の仮定とか局在「論」とか入出力パターンを変えるとか誤反応を見るとか。
グループスタディ vs. シングルケーススタディとか。
解剖はやっぱり『脳単』のお世話になって,
sulcus/gyrusとか,lobesとか,dorsal/ventralとかrostral/caudalとかmedial/lateralとか。
ちょっときつい回ですな。
次回からようやく,各論というか本論というか。
090420[bx1]-1 WAIS-III
Lesion Mapping of Cognitive Abilities Linked to Intelligence
241例の脳損傷患者の,病変と症状のマッピング。
「言語理解」 → 左下前頭皮質
「知覚統合」 → 右頭頂皮質,後頭頭頂,上側頭皮質
「作動記憶」 → 左前頭皮質・上頭頂皮質
「処理速度」 → 特定の領域は抽出されない
090420[bx2]-1 contagion; vmPFC; yawning
Contagious yawning and the frontal lobe: An fMRI study
セキとか口を大きく開ける(だけ)の表情では伝染しないのに,
あくびは伝染する(contagious yawning),のしくみ。
vmPFCがactivateして,empathyと同じネットワークだという。
090420[mz3]-1 emotion regulation; self-esteem; deserving
This mood is familiar and I don't deserve to feel better anyway:
Mechanisms underlying self-esteem differences in motivation to repair sad moods.
アブストラクトの冒頭がすべてを物語っている。
"Why are people with low self-esteem less motivated than
people with high self-esteem to improve sad moods?"
で,
私はそれに値しない感("deservingness")という概念を導入して
そのあたりを説明しようと。
2時間以上やってました...
とても実質初回とは思えないほど,お互いあれこれ議論してました。
当面は,5月中旬に予定されている「構想発表会」に向けて,
問題と目的(と,方法の概要)のストーリーを
かっこよくまとめることが目標です。
ちなみに本日紹介された論文は次の通り(全員が論文紹介だったわけではない)
高校生における過敏性腸症候群の特徴
Activation of latent self-schemas as a cognitive vulnerability factor for depression:
The potential role of implicit self-esteem
明日午前中に某氏学位申請論文の予備審査会があり,さきほど読み終わりました。
ロールシャッハ・テストに関して「提案」する論文なんですが。
なんとも野心的ですな。
090420[mz1]-4 perfectionism; binge eating
The Perfectionism Model of Binge Eating: Tests of an Integrative Model
社会規定的完全主義→過食にいたるプロセスモデル(PMOBE)の検証。
間に,「対人疎外感」「対人自尊感情(?)interpersonal esteem★」「抑うつ気分」「摂食制限」
(これらを「過食エピソード」と呼ぶ)を入れる。
1) 構造モデル(上のモデルを検証):「抑うつ気分」を除いて,
社会規定的完全主義と過食エピソードは,直接/間接的に過食行動へのパス(Figure 2)。
2) 交差遅れモデル(過食エピソードと過食症状の関係;7日間のinternet-basedな日誌法):
4つの過食エピソードすべてと過食行動は,ほぼ相互的な関係を有している。
・過食エピソード(day n)→過食症状(day n+1) and 過食行動(day n)→過食エピソード(day n+1)
・interpersonal esteemについては,
interpersonal esteem→過食行動はあっても,
過食行動→interpersonal esteemはないみたい(Figure 4)。
090420[mz1]-1 perfectionism; OCD; checking compulsions; "not just right"obsessions
The role of perfectionism in obsessive–compulsive symptoms:
“Not just right” experiences and checking compulsions
完全主義(「不適応的な評価懸念」因子MEC)→特性不安→確認強迫行動 と,
完全主義(「不適応的な評価懸念」因子MEC)→特性不安→NJR強迫観念 というモデル。
090420[mz1]-2 positive affect; anxiety disorders; afect regulation
Positive affect regulation in anxiety disorders
ポジティブ感情の制御(抑制dampening/満喫savoring)と種々の不安障害傾向の関係。
抑うつ傾向を統制したモデルと,抑うつ傾向&GAD傾向を統制したモデル。
agoraphobiaを除く,社交恐怖傾向・パニック傾向・強迫傾向などと関連が見出された。
090420[mz1]-3 interpretive bias; cognitive bias modification
Effects of positive interpretive bias modification in highly anxious individuals
特性不安の高い人々に,「解釈バイアスをポジティブに変容させる訓練」(CBM-I)を施行
→特性不安は確かに減少する。がしかし,社交不安やストレス脆弱性は減少せず。
今日はどこぞで「研究公開」でありまして。
因果的に,娘のお世話担当デイです。
本日は,
午後のはじめに「お料理教室」に連れて行き(←おいらはしない「キッズ限定」),
その後,夕方歯医者に連れて行くことになっている。
→娘にとっては"お口の中がジェットコースター的な日”になるでしょう。
そしてやはり
私のスケジュールは私以外の人々によって,predeterminedですわな。
一ヶ月ほど前と同様に。
柳沼さん担当。
Progressive agraphia can be a harbinger of degenerative dementia
(進行性失書が変性性認知症の「前兆」のひとつかもしれない)
#"harbinger"はあまりみかけない単語ですが,前兆とか前触れとか。
※ 追記しました(2009.4.18) ※
実質スタートの初回。
安永くん担当。
Letter position coding in attentional dyslexia
(注意性失読における文字位置のコーディング)
※ 追記しました(2009.4.18) ※
授業と授業の合間の「ペデ渋滞」を避けるような午後の時間帯に,
自転車でちょっと医学図書館へ行ってきた
(今日みたいな日はさわやかだ)。
2ヶ月ぶりくらいだろうか。
電子ジャーナルでは「捕獲」できない獲物を。
090416[bx1]-1 FTD; CBS; executive function
Executive dysfunction in frontotemporal dementia and corticobasal syndrome
FTDとCBS(※最近はCBDって言わないの?皮質基底核「症候群」っていうのかな?)の
遂行機能障害の比較検討。当然遂行機能といっても,使いそうな皮質の変性部位によって
障害のパターンは変わってくる。
090416[bx2][mz3]-1 depression; neuroticism; fearful facial expressions; fMRI
Risk for depression and neural responses to fearful facial expressions of emotion
(抑うつのリスクとしての)神経症傾向高群は,恐怖表情認知時に
右紡錘状回,左中側頭回の反応が大きいなどなど。
090416[bx2][mz3]-2 deception; psychopathic traits; fMRI
Psychopathic traits and deception: functional magnetic resonance imaging study
うそをつくときの脳活動と,サイコパシー傾向の質問紙得点(下位尺度あれこれ)とに相関。
090416[bx1][y]-1 bipolar disorder; psychosis; schizotypal
Neuropsychological status of bipolar I disorder: impact of psychosis
双極性障害でpsychosisのヒストリー有群と無群を,神経心理評価で区別できるか。
できなかった。でも,言語性WM課題が低いことは,双極性障害の特徴かも。
090416[bx2][y]-1 GAD; fMRI
Anticipatory Activation in the Amygdala and Anterior Cingulate
in Generalized Anxiety Disorder and Prediction of Treatment Response
全般性不安障害患者のfMRIスタディ。不快/中性画像を呈示する前のwarnig cueに
よって,両側扁桃体の活動が大きくみられる。また
治療前のこの課題中のACCの活動が大きいほど,治療後の不安・心配症状が
減少する。
あと日本語論文をいくつかコピーした。
今週は月曜日にちょこっとやったから,来週からだと思っていたら。
そう思っていたのは私だけだった。
17時スタート。
今日は新顔メンバーの「お名刺代わり」のお話を。
活発に議論できて大変けっこう。
今年度も,私は,聞いているようないないような,
温かいまなざしだけで(笑)
いけそうです。
090416[mz3]-1 self-complexity; self-concept; relationships
Seeing close others as we see ourselves:
One’s own self-complexity is reflected in perceptions of meaningful others
自己概念のあり方が,他者(近しい人)を見るときの仕方に影響を及ぼしているという話。
自分と,近しい人それぞれの「自分はこうなんだ(自己概念)」のコンテンツが似ているという
先行研究はあるが,それだけではなくって,
その自己概念のあり方・構造そのものも似ているかどうか,がリサーチクエスチョンになっている。
「構造そのもの」は,自己(概念)複雑性=self-complexityを用いている。
研究1では,“自己の”自己複雑性指標と,
参加者から見た“近しい人の”自己複雑性指標に有意な相関(r=.36)がみられること,
単なる認知複雑性(セカイをタンジュンにみるかフクザツにみるかの個人差)とは無相関であること
が示された。
研究2では,他者の自己への取り込み度(定訳不明)“inclusion of other in self(IOS)”の程度が,
この自己複雑性-(知覚される)「他者の」自己複雑性をどう評価するか,にどう関わっているか
が検討され,
取り込み度が高いほど,差が小さいことを確認。
研究3では,IOSを実験的に操作し,同様の結果が得られた。
(自己概念構造が似ているように感じられる人を近しい人にする,という因果関係よりも,
近しくなるほど自己構造概念が似ているように知覚する,という因果関係が妥当である)
090415[mz3]-1 dishonesty; self-control
Too tired to tell the truth: Self-control resource depletion and dishonesty
疲れていて自己制御資源(なんかそういうエネルギーのようなもの)が
枯渇しているとうそをつきやすくなるんだそうです。
実験デザインそのものは,
いつものBaumeisterのego-depletion系のやつ。
...ので
(今日は目撃者がいるから,タイトルに偽りはないはず)
ジャーナルクラブを再開することに。
よほど研究することに飢えているに違いない。それは大変けっこう。
とはいえ,どうもその曜日時限では,5月連休明けですな。
なんだか今期は,あれこれの時間のやりくりが難しい。
を見かけたのだけれど,
なによりも「日本語として」おかしいでしょう。
なによりも~だ,の「~だ」部分がないことは許容範囲だろうか。
適量であることが大事だ,とか,その部分。
出席者は10名ほど。ちょうどいいでしょう。
今日は授業の進め方とか概要とか,射程範囲とそれ以外の「マッピング」とか。
本番は次週から。
これだけだと,すみやかに終わってしまうので,
「嫌いな物3つ言いながら」自己紹介をしてもらいました。
あ,自分の言うのを忘れてた。
固定電話(がかかってくる),
注射で血を抜かれる,
体重計ですね。
基本3セットだと思うが,彼らの嫌いな物にはいずれも含まれていなかった。
それでも,全体で50分ほど。
渋谷駅も駒場東大前駅も。
この,坂下門から入ったところも
(ついこっちから入ってしまう;井の頭線の,下北沢寄りです)
ブレブレ写真ですが。
ここが一番変わっていないかもしれない。
先日来,相変わらず,
<喉痛い。頭少し痛い。鼻水・くしゃみ・せきが出る>症状があり,
かつ
<たいして熱は出ない>。
これって,花粉症アレルギー症状だと思えば
たしかにそうかもしれない。
今日は午後には雨が降るそうだから,
それで症状が緩和されれば,「時季外れの花粉症仮説」の蓋然性が高まるだろう。
090413[bx1]-1 heterotopagnosia; pointing disorder; grasping; body knowledge
Heterotopagnosia: When I point at parts of your body
autotopagnosia(自己身体部位失認)に対する,「他者」身体部位失認とでも名付けるべき
症状を呈した3例のケーススタディ。
身体部位の呼称,ownershipの理解などはおおむね良好なのに,
1) 他者の身体部位を指示(pointing)するときに誤る;自己身体部位は誤らない
2) 写真・絵・人形での成績は良好で,検査者や第三者の身体部位指示で成績不良
3) 「他者」の身体部位を指示すべきなのに「自己」身体部位を指示してしまう
4) 指さすことはできないのに,正しく「つかむ」ことはできる。
3例のoverlapping lesionは,左POjunction(BA19)。
(+1例は左insula,2例は右insula)。
090413[mz3]-1 self-esteem; directed thinking; evaluative conditioning
Changing explicit and implicit attitudes: The case of self-esteem
explicitな自尊心,implicitな自尊心をそれぞれ一方のみを変化させることができるか,
実験的研究。
explicitな自尊心は,directed thinking taskによって,implicitな自尊心を変化させることなく,
(SD法および状態自尊心が変化し;実験2)
implicitな自尊心は,evaluative conditioningによって,explicitな自尊心を変化させることなく,
(IATによる自尊心が変化した;実験1)
狙った方向に変化させることができた。
加えて,evaluative conditioningのあとに,"feeling"に注目させると(vs. knowledge),
implicitな変化に加えてexplicitにも変化が見られた(実験3)。
『連塾 方法日本Ⅰ 神仏たちの秘密 日本の面影の源流を解く』
という本を読みました。
「日本という方法」にはとっても関心があって,続きもきっと読むでしょう。
むしろ
そこかしこにある「板書」とか講義スタイルとか,
巻末にある「レジュメ」(とされているもの)が,気になってしかたがない。
手書きで書かれたところに惹かれる。
こういう手がかりだけで,
本文に書かれている内容をスラスラと語られるところが凄い。
職業柄。
こういうところにも,スタイルというものはある。
090411[bx2]-1 unconditioned love
The neural basis of unconditional love
romanticでもmaternalでもない,unconditionedなloveの神経基盤。
アガペというか,慈しみというか。
愛の分類を,脳活動で。
→他の愛との相違点:島中央(BA13),ACC吻背側(BA32)
他の愛との共通点:あちらこちら(笑)。
こっちはstructural系。かたちの話。
090411[y][bx2]-3 OCD; parietal
Brain changes in children and adolescents with obsessive–compulsive disorder
before and after treatment: A voxel-based morphometric MRI study
9歳から17歳までのOCD患者の治療前後の脳構造の変化の比較(VBMスタディ)。
→両側頭頂葉の灰白質量,右頭頂葉の白質量が治療前は小さいけど,
6ヶ月の治療後は対照群との差は有意ではなくなった(=量が「増えた」??)
※そんなことってあるのか。子どもさん対象だからか。
090411[y][bx2]-4 BPD; ACC
090411[y][bx2]-4 BPD; ACC
Anterior cingulate volume in adolescents with first-presentation
borderline personality disorder
境界性人格障害の初診時での脳構造。左ACC volumeが小さい。
この小ささ度合いと,パラ自殺(Parasuicidal Behavior)行動,および衝動性に,
左右ACC volume asymmetryが見捨てられ不安と関連がみられた。
090411[y][bx2]-5 BDD; IFG; amygdala
Regional brain volumes and symptom severity in body dysmorphic disorder
身体醜形障害患者の脳構造(VBMスタディ)。
→対照群との差はなし。
しかし,BDD重症度と左下前頭回(r=.69)および右扁桃体(r=.54)のvolumeの
大きさには有意な正の相関。
※大きいと重症度も高い。
functionalなimaging系。
090411[y][bx2]-1 CBT; spider phobia; medial OFC; fMRI
Long-term effects of cognitive behavior therapy on brain activation in spider phobia
クモ恐怖症患者のCBT前後の脳活動の比較。→medial OFCのactivationが高まる。
090411[y][bx2]-2 snake phobia; spider phobia; functional connectivity; PET
Disentangling the web of fear:
Amygdala reactivity and functional connectivity in spider and snake phobia
ヘビ恐怖またはクモ恐怖者を対象に。
ヘビ恐怖者にヘビ画像を(クモ恐怖者にクモ画像を)見せる恐怖喚起状態では,
右扁桃体と,扁桃体周辺領域・紡錘状回・運動皮質の脳血流量がfunctional coupling。
ヘビ恐怖者にクモ画像を(クモ恐怖者にヘビ画像を)見せる恐怖不喚起状態では,
扁桃体とACCの脳血流量が負の関係。
090411[y]-1 depression; older adults
A comparison of neurocognitive impairment
in younger and older adults with major depression
60歳以上と60歳未満の抑うつ(大うつ病)での神経心理(neurocognitive)症状の成績の比較。
→60歳以上では,「言語学習・記憶」(RAVLTで測定)の確かな低下と,
「運動速度」(CPTで測定)のわずかな低下。
「注意・遂行機能」,および「視空間学習・記憶」には群間に差はみられなかった。
090411[bx1]-1 apraxia; conceptual knowledge; object use; tool use
Unusual use of objects after unilateral brain damage. The technical reasoning model
(失行マニアな人のための)失行論文です。
物品使用障害を
これまで考えられている"gesture engrams"仮説や"conceptual knowledge"仮説だけでは
説明できなくて,
"technical reasoning"(technical realityとphysical realityというふたつの別個の抽象的原則からなる)
仮説を導入すべきだ,という主張。
→"Unusual Use of Object Test"なる,この仮説検証のためのテストの成績が
左半球損傷群で(vs. 右半球損傷群,健常対照群)不良であり,
そのテストの成績は,"conventional use of objects"(実使用)成績と関係があり,
しかしながら,それ以外の失行関連テストの成績との相関は低めだった。
「全学計算機システム」のアカウントが発行されたので,
電子メールがWebメールで使えることだけじゃなく,
学外からできるようになった便利なこと。
をいくつかやってみた。
1) TWINSを学外から利用する。
(今日の「神経心理学演習」の登録者はさきほど14名だったと確認しました)
2) 図書館ホームページ→電子ジャーナルのpdfを見ることができた。
ちょっと早く帰宅させてもらって娘の看病(を妻と交代)。
今日も学校はお休みだった。
看病といっても,
もう寝過ぎて眠れないらしく(まだ38度くらいあるけど),
歌を歌っている。
~お父さんの(車で聞かされる)影響で,ジュディマリの「そばかす」だったりする。
3年担任としてクラスの学生さんたちに尋ねられましたのでお答えします。
(みながここを読んでるわけではないでしょうけれど,友人に聞かれたら教えてあげてください。)
5つの領域それぞれに「○○心理学実践演習」という科目が設定されています。
(リンクは,心理学類HPのシラバス画面)
・ 実験心理学実践演習
・ 教育心理学実践演習※4/15までに連絡するように,とあります。
・ 発達心理学実践実習(←これだけ実践「実」習)
・ 社会心理学実践演習
・ 臨床心理学実践演習
★ どの領域の実践演習かによって,内容や方法が異なります。シラバス参照のこと。
基本的には,世話役の先生に尋ねるまたはお目当ての教員に尋ねるかのいずれかを,
まずはしてください。シラバスに記載されているとおりです。
★ 必修の科目ではありません。
(「実践」のつかない)「演習」科目と同じ扱いになるはずです。履修要覧のうえでは。
★ いずれも「通年」扱いですから,4/24の履修申請締切までに連絡を取り,
TWINS申請が必要でしょう。
学期開始早々のスタートです。
16名の方々がいらっしゃいました★。
(そして...私が事前に用意していた資料部数はホントにちょうどぴったり16だった!!)
とりあえずひととおり演習の概要を説明して,
ついでに「今日この部屋に来てみた動機」(それぞれのようですが)をお伺いし,
もいちど受講のご意思を確認してから。
さっそく各人の発表の「お日取り」決め。
(「かこいこみ」,ではありません)
さっそく来週から,毎時間1本ずつ発表してもらいます。
090409[mz3]-1 emotional intelligence; training
Increasing emotional intelligence: (How) is it possible?
情動知能をトレーニングによって「上げる」ことができるかどうかの実験的研究。
トレーニングは,2時間半のセッションを4回。
→"emotion identification"と"emotion management"は「上げる」ことができて,
6ヶ月後のフォローアップでも持続していた。
090409[mz3]-2 body image dissatisfaction; social comparison
Female body dissatisfaction after exposure to overweight and thin media images:
The role of body mass index and neuroticism
この手の研究では"thin"なモデルが身体不満足感に与える影響の検討が多いけど,
この研究では"overweight"なモデルが呈示される条件も設定した実験。
→BMIが大きくて,かつ,神経症傾向が高い人々では,身体不満足感が高まる。
090409[mz3]-3 gelotophobia
Gelotophobia, emotion-related skills and responses to the affective states of others
"gelotophobia"はあまり見かけない単語ですが,「笑われること恐怖」。
それと,情動知能の関連,および情動誘発的なビデオを見たときの反応をみる実験。
090409[mz3]-4 neuroticism; positive emotions
Clarifying the relation between neuroticism and positive emotions
神経症傾向と「ポジティブ感情」(ネガティブ感情,ではなく)の関係。
→神経症傾向の高い人々が,いつもポジティブ感情を感じない,わけではない。
状況次第。
今年度は,紙袋ではなく,トートバッグでした。
(昔もらったことのある人は思い出してほしいけど)オリエンテーション資料一式はすごく重いでしょ。
今回のは「手にやさしい」。
オリエンテーションに出ますと,
フレッシュマンと同じものをいただけるので,
「先生,『入学』ですか,おめでとうございます」と言われたり,
「あれで新入生か???」と怪訝そうな目で見られたり,
してきました。
帰宅するとき7階で。
エレベーターに乗ろうとすると,
あっちの院生部屋からガラス越しに,ふたりに同時に睨まれた。
睨まれる覚えはないうえに/心当たりもないし,
複数人に同時に睨まれるという経験もないですよ。
「ヒューマン・ケア科学」関係。
こっちの教員会議は20分ほど超過していたか。
そのまま新入生の歓迎会。
緑チームでした...けど色は単なるテーブルの割り振りだったもよう。
娘。
今度は2組★。
毎年クラス替えをしていて,
今回のクラス替えで「入学してからずっと一緒」のクラスメートはいなくなったらしい。
社会科の地図帳が加わった。
算数と理科の教科書に,「補助教材」「移行教材」というのがついてきた。
学習指導要領改訂移行措置期間中,ですもんね。
うえのからの帰り,電車に乗ってました。
なんだか爆睡してしまい(けっこう歩き回って疲れたんでしょう),
起きたらもう,降りる駅だった感じ。
知り合いの院生さんが同じ車両の向かいのイスに座っておられました!
その1)家族と一緒のところを目撃された。←それは別に恥ずかしくないんだけど,皆寝てたんで...
その2)私の無防備な爆睡姿(目撃したことのある人はほとんどいないだろう)を目撃された,だろう。
その3)降りるときにご挨拶されたのに,まだ寝ぼけた感じで,まっとうにお返事できなかった。
ああぁ
恥ずかしかった。そういう気持ちは久しぶりだ。
090405[mz3][mz1]-1 eating; weight; shape; romantic relationship
Body Image and Disordered Eating in Romantic Relationships
恋愛関係にある彼と彼女の思いと,
EWS concerns(食べること・体重・体型への,関心・懸念)。
2回の測定。
そう書くと,
「恋する女性はキレイになる」とか,
「愛されることで美しくなる」とか,
そういう話っぽいが。
090405[mz3]-1 boredom; life meaning
Does a Lack of Life Meaning Cause Boredom?
Results from Psychometric, Longitudinal, and Experimental Analyses
退屈さ,とは,生きる/人生の意味や目的の欠如,ってことなのか?
質問紙調査的にも実験的にも検討。
→そうらしい。単なる言い換えではない程度には独立した概念ではあるものの。
また,不安や抑うつ,一時的なネガティブ気分よりも,
生きる意味っていうことと退屈さの関連が強いことが示された。
090405[bx2]-2 Iowa Gambling Task(IGT); decision-making
Distinct Roles of Prefrontal Cortical Subregions in the Iowa Gambling Task
有名なアイオワギャンブリング課題ですが,
これまでの知見はけっこうまちまちなんで,細かく検討してみましょうや,という研究。
general decision-makingは,anterior cingulate/medial OFC (BA 24/32/11),
「危険な山からカードをひく」ときには,
anterior cingulate gyrus/superior medial frontal cortex (BA 32 10/9)・
lateral inferior OFC (BA 47)・lateral inferior OFC/insula (BA 47),
その3領域と,
pre-SMA(BA 6/8)・二次体性感覚皮質(BA31)はタスクパフォーマンスに関係。
lateral OFCとpre-SMAの活動は,時間とともに変化(=「学習」に関係)。
線条体-視床は「勝ち」に関係。
090405[bx2]-1 decision making; risk; reward; MPFC
Functional Dissociations of Risk and Reward Processing
in the Medial Prefrontal Cortex
"Cups Task"と呼ばれる賭けゲーム遂行中の脳活動をfMRI計測。
背内側前頭前皮質(dorsal MPFC)は,リスキーな賭けをするときいつも賦活するが,
その賦活量(Risky - Safe)と,
全試行から算出される「リスキー行動に出る確率」は負の相関(r=-.83)
これとは逆に,
腹内側前頭前皮質(ventral MPFC)の賦活量(Win - Loss)と,
リスキー行動に出る確率」は正の相関(r=.87)。
ってことで,
背内側はリスクのシグナルを,腹内側は報酬のシグナルをconveyして,
おそらくそれらの相対強度によって,意思決定をしている。
フレッシュな方々に,
「学生生活の光と影」(仮題),
...光と 闇 にしようか
をお伝えする,
またもや「20分間のレクチャー」をしなければならない。
本年度は,
学群の,学生生活専門委員会委員長職を拝命しております。
こちらのことも考えておかねばならない。
(とはいえ...どうやってやるのかな?個人商店的,「ゼミ」的なのかしら。シラバスは...)
これも学類の演習。
そうであれば,ある程度「型」はついている。
07年度までの「臨床心理学演習I」を踏襲するのみ。
徹底的に,アナログスタディな研究しか学習させません。
目的は明確で,卒業研究にハクをつけるためのコンテンツ的&メソッド的なブラッシュアップ。
そしてリストは「蓄積」がある;このblog上に。
悩みどころは,
実験だけにするか,
実験+質問紙にするか,でしょうか(単位数のこともあり)。
こっちも,受講者がいれば,の話だ。
それに,いつやるのか,も。
来週金曜日,10日からスタート。
学類の演習。
実は,まだ迷っている。
NeuropsychologiaとかCortexとか,
専門学術雑誌を読むことには決めているのだけれど,
案1) 「脳損傷例」対象の論文を読むか。
○ 真の「神経心理学」「研究」に触れる。
× 彼らが後に取り組まねばならない卒業研究に,直接的に役立つか,
と言われると...たぶんそうならないだろう。
案2) いわゆる「健常者」対象の論文だけをピックアップして読むか。
○ 「神経心理学」的コンセプトを用いた卒業研究ってのをしたいという学生さんがいるといいな。
× かなりテーマが偏っている(ラテラリティとか性差とか)。はっきり言って面白いとは言えない。
先日の(年度が替わりましたので,前・)学類長に触発されて,
そういやあの本あったよな,と思って
自宅押入の段ボール箱から引っ張り出してみた。
『ツァラトゥストラはこう言った』(上)(下),氷上英廣訳,岩波文庫。
大学自室の書庫書棚,実家にある本も含めて
手元に残している最古の本だろう,おおげさだけど。
いつ読んだのか,はっきりは覚えていないが,
どちらも1990年5月25日発行の,34刷(上巻)/28刷(下巻)だから,
少なくとも大学生になってからですね
(1990年4月入学;そんなの読むような,ませた高校生では全然なかった)。
仮にその18歳のときに読んだとすると,
なんと...人生の半分より「むこう側」。
私としては珍しいことに,この本にはあちこちに,
えんぴつで波線が引いてあったり○印がつけられていたり付せんがつけたままだったりして,
そういうことがほとんどないので,なんだか興味深い。
けど,ひとり,恥ずかしい。
たぶん,最初○印をつけていて,
後になって(院生の頃かしら)波線を引いたんだと思う。
ひっかかるフレーズというのが微妙に異なっていたようで,
重なったりずれたりしている。
そしてまた,
今その○や波線の箇所を「なんでそんなところに?」と思うところもあり,
○や波線の付いていない箇所を読んで「へーそんなこと書いてあったか」とか,
「なんでここにしるしがないのか」とか思ったり。
こういうのを,「ふと読み返したらまた驚いた」っていうんだろうな。
(と友人のエントリをぱくってみる)
090403[mz1]-2 PTSD; avoidance; suppression; conceptually-driven processing
The Effects of Conceptual Processing Versus Suppression
on Analogue PTSD Symptoms after a Distressing Film
悲惨なビデオを見た後に,PTSD様症状が出現することを,
見た直後に
1)概念的処理(「意味」をよく考える)を行う群,
2)他の課題を行うことで,そのビデオに関する考えやイメージを「抑圧」する群,
3)何もしないでいる群
の3群を設けて,PTSD様症状(「侵入思考」の頻度とか持続とか鮮明さとか)に与える効果を比較。
→(よく言われているのは,「抑圧・回避は症状を強める」ってことだが)
その予想に反して,抑圧群は何もしないでいる群と同程度であり,
むしろ,概念的処理群において,(特に「持続」が長いという)症状が強くみられた。
→→「抑圧・回避することはよくないんだ」と信じていたり,
「侵入思考をネガティブに捉えている」場合にのみ,
抑圧→よろしくない効果が生じる,のかもしれない。
090403[mz1]-1 social anxiety; social phobia; safety behaviors; interpretation bias
Interpretations for Safety Behaviours in High and Low Socially Anxious Individuals
安全行動
(=社会的場面において社会的失敗や屈辱を経験しないためにとる行動)
を,どう解釈するか質問紙で調査。
1)(自分が行う)安全行動を,他者はどのように解釈するだろうか
2)(他者が行う)安全行動を,自分はどのように解釈するだろうか
の2バージョン。
→社交不安傾向高群は,自分が行う場合であれ他者が行う場合であれ,低群にくらべて,
そのような安全行動を「ナーバス」「強い不安」「何か他の心理的問題がある」などと
解釈する傾向がみられた。
"building D"の1階エレベータに乗るところで。
私は乗るところ。
相手は降りるところ。
なんだか見つめあってしまった。
先の心理学的知見によりますと,
恋に落ちてしまうところだった,ということになるのか(笑)
090402[bx1]-2 emotional empathy; cognitive empathy
Two systems for empathy: a double dissociation between emotional and
cognitive empathy in inferior frontal gyrus versus ventromedial prefrontal lesions
共感には2種類あって,
情動的共感("情動感染")と認知的共感("視点取得")とに分かれることは
もはや心理学的にも神経科学的にも「常識」でしょうけれど,
それを脳損傷患者群,すなわち
下前頭回(IFG)損傷患者群☆と腹内側前頭前野(VM)損傷患者群での検討で確認★
→タイトルのとおり。
下前頭回損傷群では情動的共感指標が低く,他方で
腹内側前頭前野損傷群では認知的共感指標が低かった。
情動的共感指標は,IRIという質問紙のその要素と"Eyes Test"で,
認知的共感指標は,IRI質問紙のその要素と"二次誤信念課題"で算出。
もうちょっと脳の部位をいうと,
情動的共感はブロードマンBA44野で,
認知的共感はBA11/10野だとのこと。
☆ 「ミラーニューロン」「ミラーシステム」系の話と絡んでいる。
★ 神経心理学で「確認」と言ったら,二重乖離がみられたと考えるのが王道。
この研究のように。
グラフは,かなりカッツリと,きれいなバッテン形をしている(Fig 4)。
090402[bx1]-1 bvFTD; sarcasm; emotion
Understanding social dysfunction in the behavioural variant of frontotemporal dementia:
the role of emotion and sarcasm processing
social interactionの障害が顕著なFTD(前頭側頭型認知症)患者さんの,
情動理解と「皮肉」理解を検討し,脳の萎縮の程度(6ヶ月の間隔をあけて)構造MRIをとった。
→萎縮が進行しているbvFTDの下位群では,皮肉の理解とネガティブ情動の理解が低下。
萎縮は,外側のOFC,島,扁桃体,側頭極,いずれも右側が,この成績低下と関連していそう。
090401[mz1]-1 autobiographical memory; thought suppression
The effects of thought suppression on autobiographical memory recall
自伝的記憶(エピソード=出来事の記憶や個人的意味記憶とか)と思考抑制の関係。
研究1は質問紙で,研究2は実験で。
→思考抑制傾向が高い/抑制条件では,
ネガティブなエピソード記憶の想起が速く,個人的意味記憶の想起が減少する。
090401[mz1]-2 rumination; abstract thinking; trauma
An experimental analogue study into the role of abstract thinking in trauma-related rumination
distressingなビデオを見た後に,
1)抽象的に反すう的に思考する;2)具体的に思考する;3)気そらし
という条件を割り当てられてどうなるか,という実験。
→1)条件で,ネガティブな気分と覚醒の持続がみられる;
意外なことに,3)条件では(そのビデオに関する)侵入思考が多かった。
090401[mz1]-3 OCD; inhibitory control; go/no-go
Differential performance on the go/no-go task as a function of
the autogenous-reactive taxonomy of obsessions:
Findings from a non-treatment seeking sample
自生的autogenousOCD傾向の高い人々は,go/no-go課題での抑制に困難が。
090401[mz1]-4 conditioning; attentional bias; angry face
The development of an attentional bias for angry faces
following Pavlovian fear conditioning
「怒り表情」と恐怖条件づけ,の実験的検討。
090401[mz1]-5 emotional avoidance; anxiety sensitivity; observationa fear challenge
Associations between emotional avoidance, anxiety sensitivity,
and reactions to an observational fear challenge procedure
「パニック発作」を起こしている人のビデオを見たときに生じる
情動的・生理的(皮膚電気反応)を測定。
→情動回避傾向・不安感受性が高い人々が(やはり)情動的反応を多く示すが,
生理的に測定された覚醒度とは関連がみられなかった。
090401[mz1]-6 acrophobia; visual flow; anxiety; dizziness; body sway
The impact of visual flow stimulation on anxiety, dizziness, and body sway
in individuals with and without fear of heights
高所恐怖を感じる人は身体の平衡システムに問題がある?かどうかを,
ヘッドマウントディスプレイ装着して何種類かの"visual flow"を見ることで実験。
(視覚情報と体性感覚情報を乖離させる)
→高所恐怖傾向者は,不安やめまいを感じやすく,body swayも大きかった。
昨日いただいた。
デザイン的に秀逸な,「よく切れそうな」,ペーパーナイフと
(これで,いただいたお手紙を開封しましょう),
空を飛ぶために本を読むのをお休みしたり,
現実世界に戻ってきて続きを読むときのための,
ちょっとかわいらしい金の,しおり。
ありがとう。家宝にするよ。
新年度からいらっしゃることになった方とお会いして,しばしお話しする。
今日,私に会ってから新居に荷物が届くとのことで。
充実した生活を送られますように。
Pâte de Fruitsという,
「ゼリーでもなくグミとも違う食感のフランスの伝統菓子」を頂戴する。
ありがとうございます。
年度初め,いきなり午前中から会議...
あるプロジェクトの進行状況が思わしくなく,
そのことについてそれとなくサジェストしただけのつもりだったのに,
(私が思うに,私の方が正論だ)
逆ギレされたあげく「おまえのせいだ」と言われ,
そのうえ「その生意気そうなヒゲを剃れ」とまで言われてしまい,
もはや黙って聞いているなんてことができず,応戦してしまう。
手は出さず,口を出すにとどめるので精一杯。
頭を冷やすためにタイムアウト的に,席を立って出てきてしまった。
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