古い本と古い記憶
先日の(年度が替わりましたので,前・)学類長に触発されて,
そういやあの本あったよな,と思って
自宅押入の段ボール箱から引っ張り出してみた。
『ツァラトゥストラはこう言った』(上)(下),氷上英廣訳,岩波文庫。
大学自室の書庫書棚,実家にある本も含めて
手元に残している最古の本だろう,おおげさだけど。
いつ読んだのか,はっきりは覚えていないが,
どちらも1990年5月25日発行の,34刷(上巻)/28刷(下巻)だから,
少なくとも大学生になってからですね
(1990年4月入学;そんなの読むような,ませた高校生では全然なかった)。
仮にその18歳のときに読んだとすると,
なんと...人生の半分より「むこう側」。
私としては珍しいことに,この本にはあちこちに,
えんぴつで波線が引いてあったり○印がつけられていたり付せんがつけたままだったりして,
そういうことがほとんどないので,なんだか興味深い。
けど,ひとり,恥ずかしい。
たぶん,最初○印をつけていて,
後になって(院生の頃かしら)波線を引いたんだと思う。
ひっかかるフレーズというのが微妙に異なっていたようで,
重なったりずれたりしている。
そしてまた,
今その○や波線の箇所を「なんでそんなところに?」と思うところもあり,
○や波線の付いていない箇所を読んで「へーそんなこと書いてあったか」とか,
「なんでここにしるしがないのか」とか思ったり。
こういうのを,「ふと読み返したらまた驚いた」っていうんだろうな。
(と友人のエントリをぱくってみる)
もう一冊,その段ボール箱の中に,同じくらい古くさい,
こちらの本もあって,
<大学1年生第二外国語の副教材として買わされた,間違いなく>
私のところにあるのは18版。1990年2月1日発行の。
"manuel de conjugaison"。懐かしい~。
「クイズダービー」の篠沢教授が,著者のひとり。
カバーはすぐ捨てたので,私にとっては「赤い本」。
*
この3冊とも,なんともすごいことに,
私が生まれる前に初版が出ていて,
しかも本日現在,まだ売られている(ご覧のとおり,Amazonで「在庫あり」。新品で買える)!!
*
理科2類に入学したはずなんですが,
大学1年生のときのオベンキョーの記憶は,
フランス語(これは授業だった)と,
なんだか当時,「救われた気がする」,
哲学というか現代思想というかの読書(授業と関係ない)がメインだったりする。
昔は今よりもゆったりしていたよな~。
*
みなさんのお手元には,どんな古い本が残っていますでしょうか。
それにまつわるどんなエピソードをお持ちでしょうか。
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