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12 juin 2009

神経心理学演習09-17

藤くん担当。

Avoidance of emotionally arousing stimuli predicts
social–perceptual impairment in Asperger's syndrome

(情動的覚性刺激の回避,アスペルガー症候群の社会知覚的障害を予測する)


※追記しました(2009.6.14)※

アスペルガー症候群患者で,表情認知能力の検討。アイトラッキング,社交不安の自己評価も。
以下が検討するポイント。
1. アスペルガー症候群の患者群で(扁桃体損傷患者にように)恐怖表情認知に障害がある。
2. その表情認知障害の程度は,顔の注視時間の程度と相関関係にある。
3. "hypo-active amygdala model"(扁桃体が社会的刺激に意味づけするのに失敗する→見ない)
  と
  "hyper-active amygdala model"(社会的刺激が不快さの過剰活性を引き起こす→回避する)
  のどちらがより妥当であるか。

→結果。

1. 恐怖表情と悲しみ表情で成績低下。
2. アスペルガー症候群患者群では,
  目領域への注視時間と恐怖表情認知得点に正の相関(r=.56, p<.01)。
 健常対照群では有意ではない(r=.06, n.s.)
3. アスペルガー症候群患者群では,社交不安得点と恐怖表情認知得点に負の
  相関(r=-.51, p<.05; 社会的望ましさ得点を補正後)。
  社交不安得点と目領域への注視時間に負の相関(r=.-50, p<.05;同様に補正後)。
  これらは健常対照群では有意ではない。
  

1.2.は予想通り。
3.は,"hyper-active amygdala model"側に軍配。

 *

考察の書き方がとっても「研究者たるものの奥ゆかしさ」を表していて興味深い。

"However, to our knowledge, this is the first study to formally link eye fixation
to fear recognition in an ASD"(pp. 143-144)とか
"Despite these issues, we have been able to demonstrate for the first time a link
between eye fixation and social-perceptual ability in an autistic spectrum disorder."(p.145)
とか成果を自慢げに語る一方で,

"caveats"がこれでもかというほど,列挙されている。
こんなにcaveatsの多いdiscussionは,あまりお目にかからない。

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