090813[bx2]急性ストレス状況下での記憶増強のメカニズム
090813[bx2]-3 stress; memory enhancement; PTSD
Stressed Memories: How Acute Stress Affects Memory Formation in Humans
斜め読みもいいところですが,
(映像的にストレス状況を作り出して)その後の記憶への効果を調べるというスタイル。
→
1) 映像的に与えられたストレスによって,一次視覚皮質,下側頭皮質の活動が高まる。
2) 一次視覚皮質の活動上昇は,後の記憶成績にネガティブに作用し,
3) 下側頭皮質の活動上昇は,後の記憶成績にポジティブに作用する。
4) 符号化時の海馬活動が減少している 方が,後の手がかり再生の成績がよろしい。
結論として,
感覚情報処理がhypervigilantになる
→ noise reductionをする(下頭頂皮質)
& ストレスホルモンによってplasticityのモードが最適化される
→ 海馬に,必要な情報だけを送る(活動は少なくめでよい?!)。
→ 結果的に,ストレスフルなaversiveなものは,よく覚えられる。
ということになるらしい。
もちろん,PTSD研究などのフラッシュバック的な側面と,
記憶想起の回避(とか「思い出せない」とか)の側面の
二面性ということを考えさせられる研究です。
覚えてしまう側と,覚えさせない側があるということ。
内容的にも。
脳のメカニズム的にも。
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