09神経心理学-9&10
記憶。
忘れないうちに記録しておかないと。
年明け最初の授業らしい授業。
ダイエット,にほかならない。
途中昼休み時間があるが,基本的にはずっと立ってしゃべり通すわけでして。
短期記憶→ワーキングメモリ。
認知心理学業界で教えられている「ワーキングメモリ」成立事情とは異なる理由をあげる;
(というよりも,むしろ正当な理由なのだが。
BaddeleyはWarringtonらと短期記憶障害の研究をしているのだから → これ)
もちろん,短期記憶障害の症例K.F. も知っていただろう。
Warrington & Shallice(1969, 1972), Shallice & Warrington(1970, 1974)
ここで軽く実習。
「数唱」を教室にいる受講生ペアが一斉にやるわけにもいかないので,Tapping Spanを。
そのあと,エピソード記憶。症例H.M. とか症例R.B. とか。
(授業では扱わないのだが,症例N.F. N.A. という人もよく出てくる)
あれこれの「健忘」と,
記憶錯誤の話を;今回は「妄想性人物誤認症候群」の話さえした。
しかし私も神様じゃないんでなんでもかんでも知っている・覚えているわけではないので,
ここのところは資料をコピーしていって「朗読」した(笑)
もちろん,検査あれこれも。
「覚えてもらう」要素が含まれるやつと,そうじゃない「思い出す」やつ。
「思い出す」系,
Kopelmanのような自伝的記憶インタビューもするのだが回答の真偽は判明せず。
社会的出来事っていっても,多くの人々が1990年ごろに生まれた人たちだから,
公刊されているタイプの「社会的出来事検査」はそのままではほとんど「使えず」。
→この手の検査は難しいね,ということを確認。
意味記憶。
昨日,いい絵がないなあと「つぶやいた」わけだが,
結局 これ のFiguresを見せることに落ち着く。あちこち。☆
最後にちょっとだけ手続き記憶。
別に「身体で覚える記憶」だけじゃないってことと,
健忘症やら意味記憶障害があっても成立しうるってことと,
逆に手続き記憶障害があって,エピソード記憶や意味記憶に問題がない場合もある,
ってことがわかればいい。★
「忘却」ということについての説明がどこかに入ってもいいのだが,
入れるところがないんだよな~
学生さんたちのみならず,われらにとっても切実なんだし。
(忘れないように,こうしてこっちに書いたり,あっちにつぶやいたりしているのだ)
なんていうことも考えていたのであった。
*
☆そんなこんなんで,今回はかなり資料を改訂した。文字バージョンもpptバージョンも。
追加と,順番入れ替えと,修正(なんと今まで正しく教えていなかったところがありましたわ)。
また,なおざりだった「意味記憶」と「手続き記憶」を少し加える。
★家にあった「ハノイの塔」を今朝,持って行こうと思っていたのに
家に置き 忘れて 出勤したことは
ここにひっそりに記しておく。
*
受講生の学年からいって,正月成人式を迎える人もいるだろう。
そういう理由で欠席の方もいるんじゃないかと推測。
10回終わりましたので,折り返し地点。
意外なことに,ほとんどスケジュール通り進行している;今日もきっちり終わったし。
しかし次回は「言語」なので,そうもいくまい。
4年生で卒業判定にかかる人には「特別措置」お題を出しました。
今日お休みで,でも卒業するために単位が必要という方がいたら(ここを見ているかわからんが),
直接お問い合わせください。
「 04. NOTES-as-LECTURER 【講】」カテゴリの記事
- 心理学II(パーソナリティ)12-0(2012.07.25)
- フレセミ12_10(2012.06.21)
- フレセミ12_09(2012.06.14)
- フレセミ12_08(2012.06.07)
- 12特論XII/特講III-7(2012.06.01)
L'utilisation des commentaires est désactivée pour cette note.
Commentaires
N.F.じゃなくってN.A.でしたね。訂正。
フェンシングの剣による外傷性左視床損傷例。
視床性健忘/間脳性健忘。
Rédigé par: m0ch1 | 11 janv. 2010 07:43