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07 févr. 2010

100207[bx1]ピアノとタイプライターとカウチ(とカヌーと鑿)

めずらしく apraxia 関連論文。

操作概念へのアクセス障害。
implicitにも。

100207[bx1] apraxia; manipulation knowledge
Impaired access to manipulation features in Apraxia:
Evidence from eyetracking and semantic judgment tasks

失行患者の「操作知識」manipulation knowledge を,アイトラッキングで検討(研究1)。
画面上に5つの物品画像が視覚提示されているところで,
物品名がひとつ聴覚提示される(例「ピアノ」)。
対応する物品を選択する。
というシンプルな課題。

ターゲット物品以外に,
(操作面で)関連する物品(例:タイプライター),
形状的に似ている物品(例:カウチ),
無関連なディストラクター2品
という状況で,ターゲット物品以外にどれを見る率が高いかによって,
操作知識を implicit に測定しよう,という趣旨。
→失行患者は非失行統制患者群と同様に,タイプライターを見る率が高かったが,
  そのfixationが出現する時間が相対的に遅い
 →→したがってその知識にアクセスするのに困難がある,と推定される。
    (知識そのものの喪失ではなく)


研究2では,意味判断課題(3物品から,「操作」という面でペアになりそうな2物品をセレクトする)。
 →成績は低下しており,explicitにも操作知識に関する障害がみられる。


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Commentaires

気になっていて読んでなかった論文でした。こういう内容だったんですね。

名称から対象を選択するプロセスでも操作知識が関与しているか否かは疑問が残る気がしますが、面白いアプローチですね。アイカメラ流行ってるのでしょうか。

Rédigé par: kob@tokyo | 07 févr. 2010 23:55

いつもすかさずコメント頂戴してどうもありがとう。
どっちかというと後回しにしてました,自分もね。


>「名称から対象を選択するプロセスでも操作知識が関与しているか否かは疑問」

たしかに。しかし否であるとすると,
他の物品よりタイプライターをチラチラ見ることを説明できない。

アクセス障害ということになっているけど,「迷いが大きい」とも読めるかもしれない。
操作知識的に競合するのを抑制しにくい,とか。

アイトラッキングをimplicitな指標に使うっていうのもへぇと思いました。
それを使う研究のこと,よく知らないんで。

Rédigé par: m0ch1 | 08 févr. 2010 06:09

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