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27 mars 2010

「幻想」連鎖読書

先日『教育幻想』を読みましたので,続けて『友だち幻想』も。

プリマ-新書って,中学生とか高校生あたりがターゲットなんでしたっけ。
むしろ,オトナになってから読む方が面白いのかも。
(おとなになりきれない,かといってこどもにもなりきれない,
 そんなオトナ向けということか)


またポイントをピックアップしてしまおう。


基本的な発想として、共同体的な凝集された親しさという関係から離れて、
もう少し人と人との距離感を丁寧に見つめ直したり、気の合わない人とでも
一緒にいる作法というものをきちんと考えたほうがよいと思うのです (p.25)

幸せも苦しみも他者がもたらす
二種類の人と人とのつながり (p.27)

人は他者の二重性に振り回される
 私たちにとって「他者」という存在がややこしいのは、「脅威の源泉」である
と同時に、「生のあじわい(あるいはエロス)の源泉」にもなるという二重性に
あるのです。人は、他者のもつこの「二重性」に、常に振り回されるものだと
いってもいいかもしれません。 (pp.44-45)

「気に入らない相手とも、お互い傷つけあわない形で、ともに時間と空間を
とりあえず共有できる作法」を身につける以外にないのです。 (p.70)

「愛せない場合は通り過ぎよ」 (p.71)

結局、「濃密な関係から、あえて距離をおくこと」が大切なんじゃないかと、
私は考えています。距離の感覚は重要です。 (p.75)

要は、「親しさか、敵対か」の二者択一ではなく、態度保留という真ん中の
道を選ぶということです。 (p.92)

ふつうは生徒たちに通り過ぎられる存在であるくらいでちょうどいいと思うのです
(p.98)

「人間関係の引き受け方の成熟度」というものです。それは、親しい人たちとの
関係や公的組織などで、ある役割を与えられた中で、それなりにきちんとした
態度をとり、他者と折り合いをつけながら、つながりを作っていけることだと
思います。 (p.115)

君たちには無限の可能性もあるが、限界もある (p.115)

一言で言うと「苦みを味わうことを通して味わううま味」というものを経験できる
ようになることこそが、大人になるということなのだと思うのです。 (p.120)

※本文中の傍点箇所や太字箇所はすべてベタに打っております※


 *


ね,オトナ向けでしょ。
もがかずに,
こんなふうに達観した中高生がいたら,それはそれでどうなんだろう。


「間合い」(距離感)と「折り合い」の感覚とその適度さということは
日頃から考えていたりする。

ついでに。
第8章はなくていいと思う。

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