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21 mai 2010

神経心理学演習10-9

小川さん担当。


ASD/ASC,視知覚(顔処理)デイのその1。

たまたまですが
この時間も次の時間も Autism Spectrum Disorder/Conditions (ASD/ASC) の
論文。

When seeing depends on knowing:
Adults with Autism Spectrum Conditions show diminished top-down processes
in the visual perception of degraded faces but not degraded objects

(知識に依存して「見る」ということ:degraded facesでは低下,degraded objectsでは低下しない)


視知覚におけるトップダウン処理
 ×
ASD/ASCの顔情報処理における異常

をテーマした実験的研究。仮説は,
(1) ASD/ASCでは,視知覚全般に(対象が何であっても)トップダウン処理の減少
(2) ASD/ASCでは,特に視知覚の対象が顔であるときにトップダウン処理の減少
いずれが妥当かを検証する。
測度は,認知率☆と,アイトラッキングによるgaze time。

ASD/ASC14例と「定型発達者」14名の比較。

●Passive Viewing:
degraded imageの提示1回目 → photoの提示 → degraded imageの提示2回目
見ているだけで,アイトラッキング測定はする。
●Active Viewing:
degraded imageの提示1回目(pre) → photoの提示 → degraded imageの提示2回目(post)
 →(わかったと答えたら → それがどこに見えるかポインティングまたは注視)
pre/postでどれほど認識されたか☆,およびアイトラッキング。

知覚的プライミングみたいな;preとpostで比較して,どれほど認識率が上がったかによって
プライミング効果をみることになる。


→結果。
(認識率)両群とも全般的にプライミング効果はある(=認識率は向上する)が,
ASD/ASC群ではややその効果が少なく,かつ,顔刺激のプライミングが有意に少ない。

(注視)ASD/ASC群では,degraded image2回目において,
物体へのgaze time%は定型発達者と同様増加するが,顔へのgaze time%は低下。

(顔のパーツへの注視傾向の比較)もしているが,ASD/ASC群において
「目領域への注視が少ないわけでもなく,口領域への注視が多いわけでもない」...
(髪領域とか鼻領域では,群やpre/postで変化がある)


→→ということで,仮説(2)を支持する。
つまりトップダウン処理の影響が,刺激種類に応じて生じている。
(「注意」や「イメージ」の障害があることを示唆する)


・「紡錘状回ってどこですか?」→お絵描き
・gaze time%が「上昇する」こと/「低下すること」の意味について議論してみる。
・Mann-Whitney U tests とかWilcoxon Signed Rank testsとか。
・心象(めんたるえれふぁんと?)→心像


授業とはさっぱり関係ない雑談で(授業前に)「さっぱりしましたね」と言われる。
きみの影響だよ,ということにしておく。
そしてアイしてるあの人チームの動向をうかがう。愛してるから気になるのだよ。

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