100720[bx1]アルツハイマー病における"closing-in"現象
は代償的方略であるという。
[マニアな方向け]
100720[bx1]-1 closing-in; constructional apraxia; Alzheimer's disease
The closing-in phenomenon in the drawing performance of
Alzheimer's disease patients: A compensation account
描画や組み立てなどの構成課題(模写・模造)において,
手本となる絵や見本に近づいたり重ねたりして構成してしまう現象を"closing-in現象"という。
一般に,構成障害を検出する課題を遂行中に,生じることのある現象である。
アルツハイマー病患者で,このclosing-in現象が見られる患者群と見られない患者群で
言語性課題・視空間性課題・遂行機能課題の成績を比較したところ,
言語性課題および遂行機能課題では群間に有意差がみられず,
視空間性課題においてのみ有意差が認められた→重度な機能低下。
つまり
・closing-in現象は,視空間性機能の低下をとりわけ示唆する症候であるといえそう。
・closing-in現象は,視空間性機能の低下を「代償する」方略であると考えられる
and/or
モデルの視覚表象を「オンラインで」(頭の中ではなく視空間世界で)維持している☆。
*
☆同じことですが,頭の中で視覚表象を維持できないがために生じる現象なのだと,
考察したことがありました。(→自分の博論で。関連論文はこれ。)
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