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24 août 2010

100824[bx2] STSと模倣

ヒトミラーニューロンシステムの一部とされる上側頭溝の,
模倣への役割。

100824[bx2]-1 STS; MNS; imitation
The role of the superior temporal sulcus and the mirror neuron system in imitation


模倣におけるMNSの諸領域の役割についてのfMRIスタディ。

4条件が設定されている
 (※なんか,イメージングにしては珍しく,神経心理学的なタスク条件設定だ)
 1) 手の動作による行為6種類の「観察」(動画が呈示される)
 2) 手の動作による行為6種類の「模倣」(同上)
 3) 手がかりを与えられ「遂行」(上の6種類の行為を表現する単語が文字で呈示される)
 4) 自由「遂行」(上の6種類の行為をself-selectedで遂行する)

4条件のconjunction analysisでは6領域の活動が上昇していることが示され
(左上側頭溝,右上側頭溝,左背側運動前野,右背側運動前野,左上頭頂小葉,左縁上回),

これらの6領域が条件ごとにどのように活動が変化するか pairwise comparison すると,

4) - 1) では,上の6領域ともすべて賦活が高く,
2) - 4) および2) - 3) では,左上側頭溝・右上側頭溝のみ有意に賦活し☆
4) - 1) および3) - 1) では,それ以外の4領域が有意に賦活していた★

以上の結果から,
☆ 両側の上側頭溝posterior領域が imitation-related,
★ それ以外の頭頂葉・運動前野領域は motor-related であることが言える。

あとついでながら,
MNSの一部と考えられている下前頭回は今回の4条件すべてで賦活されなかった。


 *


脳損傷例の研究で,それではSTS損傷で模倣障害が生じるかというと,
Tessari et al. (2007)では「生じる」,
特に無意味動作模倣の選択的な障害が,STSおよび角回腹側の損傷で生じる
ことを指摘している一方,
Goldenberg & Karnath (1996)では「生じない」,
とされていて結果は一致していない。
(以上は,論文で考察されている)

●non-semanticなimitation routeがどのようになっているかは
 まだあまり十分に検討されていないので,
 たしかにここにSTSが絡んでdirect visuo-motor pathway を形成しているのなら面白い
 (従来のapraxia理論・モデルでは,STSってほとんど出てこない)
●他にも,STSって,バイオロジカルモーションの知覚とか,他者の動作の意図の同定など
 social cognition関係の領域でもあって,
 行為観察・遂行(失行)-模倣(模倣障害)―社会的認知(心の理論系の障害)
 をつなぐのかもしれないなあというのもまた,興味深い。
 (たとえばそれでは,模倣障害のある/強い失行症患者は,メンタライジングも低下するのか?)

(以上●は,私の読後感想)

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