10神経心理学-05
空間の半分というが。
半側空間無視の諸相。
半側空間無視は,受講学生さんたちの知的好奇心をかき立てる症状のようです
(これまでの講義経験でも)。
だからあれこれ見せる;
見せられる神経心理学症状はたくさん見せて,
解説するのがベスト。
デイジーや透視立方体の模写とか
時計描画とか
線分二等分とか
書き取りにおける用紙の使い方とか。
半側空間無視による失読症状とか。
無意味文字列の記銘遅延再生の左側とか。
「燃える家」の話とか。
しゃべりオンリー部分もあるよ。
上下は?前後は?
「パーソナルスペース」の神経心理学的意味と,プロクセミクス的意味の相違とか。
半分ヒゲを剃る(男性)とか半分化粧する(女性)とか。
「消去extinction」とか。
これらの後に バリント症候群 を加えて,
ほとんど1コマフルに使う。
もちろん,授業中回し読みは
『失われた空間』←食い入るように見ている人もいた。
*
コメントカードは以下のように。
・ 患者さんの意識のことが気になる人が多いようで。
半分模写して,「何かヘンだ」「何かおかしい」とは思わないのか?
時計描画で文字盤を右半分に寄せて描くとか。
・ 意味ある区切りで読む(時には中央より左から読める)の不思議。
・ 「燃える家の話が不思議でした。どのレベルで認識しているのか...」
→ 心理学類的な問題意識でけっこう!
・ 「身体中心/物体中心というのが興味深い」
・ 「次の時間でメカニズムを聞くのが楽しみです」
→ そう。どのようなメカニズムで,というところに関心を向けるのはすばらしい!
それはわれらの役目。
・ 「personal spaceに無視が生じる人で左利きの人はいるのでしょうか?
その人は左手で文字を書けるのですか。左側で行う作業には問題はないのでしょうか」
→ マニアックな質問するねえ。利き手が左の場合は...論文ありますかねえ。
・ (半分化粧というところが女子学生さんには響くようで)
「非常におそろしいことですね!」
「唇はどうなるんでしょう?」
でも...意図的にこれをしてみる方もいるんだそうで,
「たまにふざけてBefore→Afterとかやって自分の化け具合を楽しみます(笑)」
→ 今度見てみたい。その化け具合とやら。
・ ネクタイへの言及多し。
別にその色は,「あの方」の独占的カラーじゃない。
その都度説明するのはやっかいだ;
だがたしかに,説明しなければいけないような気がしてしまう。
ネクタイや服を(褒められるという文脈)「選ぶのは私だ」。妻じゃない!
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