10神経心理学-08
「したいのにできない」と
「したくないのにしてしまう」のしくみ。
追記しました(2010.12.25)
冒頭で,「調査」依頼を快くどうぞと少々お時間をさしあげる。
口舌顔面失行の説明では
「マッチの火を吹き消すしぐさ」をしてもらって
かわいらしいみなさんにキスされたような気分を味わいましたし
(まったく,よいクリスマスイブの日だ笑),
姿態構成障害の説明では
初代ウルトラマンのスペシウム光線を出すポーズを想起できるのが
ごく少数であることを確認したし
運動維持困難の説明では
「眼を閉じて舌を出す」を30秒超していただき
みなさんの舌を乾かせたりしてしまいました(これもかわいらしかったですな)。
※『瞳を閉じて舌を出した2010年のクリスマス…』とフレーズ化されてました。
Rey複雑図形(正式には,Rey-Osterrieth複雑図形(ROCF))
「神経心理学の授業の定番」を模写してもらいました
※昨年度の期末試験に出したぜと言ったら驚かれましたが,
持ち込み可なんですよこの試験は。たいしたことはありません。
※魚とか船とか要塞とかを連想するらしい...投影法でもあるのかもしれない...
※「他の複雑図形はないのか?」というマニアックな質問もありましたが,
Taylor複雑図形っていうのがあります。
把握反射から環境依存症候群まで。
今年度はこの後に,(構成行為における) closing-in 現象も入れてみました。
frontalとは必ずしも言えないでしょうが
「してしまう」症状のひとつであることには違いないと思われますので。
*
視覚性運動失調や,失行症のしくみ(←特にHeilman系の)は難しい。
ここが運命の分かれ道;
難しくってよくわかんないやーと敬遠するか
おへっおもしろーいと入り込めるか ← ワタシ。
行為制御系の
「臨床神経心理学的メカニズム(病変-症状対応)」はあるのだけれど,
「認知神経心理学的メカニズム」って言われてもな,
なかなかこれ!というのがないんで...
やむをえず恥を忍んで
過去の論文のpdfなどを見せてご説明する。
*
行為制御障害の話しをするときに,
入力→出力がデフォルトで,
「それを抑制する」コントロールシステムがあって,
それがうまくいかなくなることで「してしまう」系の障害が出現する。
というストーリーなので,
ここで入力と出力が自動化しているメカニズムの一端という扱いで,
ミラーニューロンシステムの話しをする。
自分がつかむときにも,
他者がつかむのを見るときにも。
...ご関心が高いところのようで。
(ここで喋るのが本道でしょう?
共感とか社会性とかASD関連じゃなく,言語の起源でもなく)
*
参考書回し読みは(いずれも図書館には入っていないですけどね)
『ミラーニューロン』
『ミラーニューロンの発見』
私の印象では,
前者の方がより生物学的で,
後者の方がより人文科学的です。
行為制御障害系の良い本は見当たりませんね。
*
年内授業は最後なので
「メリークリスマス & よいお年を!」コメントをたくさんいただきました。
メリークリスマス&よいお年を!
大盤振る舞いなのかなんなのか ♡ を3つゲットした!!
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