101219[bx1] 病態失認と前島
2週間ほど斜め読みさえしていなかった。
片麻痺に対する病態失認。
タイムリーというか,授業と連動。
101219[bx1]-1 anosognosia; insula
Anosognosia for hemiplegia: a clinical-anatomical prospective study
58例の右半球損傷(左片麻痺)患者のprospectiveデザインでの研究。
卒中後3日(hyperacute)・1週(subacute)・6ヶ月(chronic)の変化も。
・ 32% → 18% → 5%
・ 自己受容覚(proprioception),extrapersonal無視,disorentationと関連
・ personal無視や前頭葉症状は関係しないし,
楽観性や気分などの心理特性とも関係しない
・ (特にhyperacuteで)島insula,特にその前方(前島)が関与する←発症要因?
subacuteで運動前野・帯状回・頭頂側頭接合部・側頭葉内側(海馬扁桃体)の関与←持続要因?
なんだか「決定版」みたいなフンイキ。
101219[bx1]-2 anosognosia; implicit awareness; insula
Implicit awareness in anosognosia for hemiplegia:
unconscious interference without conscious re-representation
病態失認に対する implicit awareness / explicit awareness の乖離について。
implicit課題で反応時間が遅延する
(deficit-related sentencesに対する反応が遅れる)。
病態失認患者は(片麻痺があることをexplicitにも意識できる患者と比べて),
やはり前島。
...mainly by involving the anterior parts of the insula, inferior motor areas,
basal ganglia structures, limbic structures and deep white matter.
でimplicit/explict乖離がみられない病態失認患者は,
もう少し皮質要因絡み。
...had more cortical lesions, mostly in frontal areas, including lateral premotor regions,
and also in the parietal and occipital lobes.
という。
顕在的な意識がある場合とない場合(=病態失認)があり,
潜在的な意識は「ある」場合と,「ない」場合がある。
病変部位によってそれらは異なってくる。
→ ってことは身体についての意識はあちこちで,ということになる。
*
どちらも,コアな領域として anterior insula(前島) を挙げているのが印象的。
(そういう知識はあまりなかった)
で,
対比される大脳皮質領域のメインは運動前野。
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